オーディオストックのIPO|種類株式の整理と報告ベースの収益認識【Ⅰの部から読む上場準備】

※本記事は2026年10月6日時点の公表資料に基づきます。

2026年9月16日、BGM・効果音・ボイスなどの音源をライセンス販売するストックミュージックサービス「Audiostock」を運営する株式会社オーディオストック(証券コード621A)が東証グロース市場に上場しました。2007年10月に岡山県岡山市で株式会社クレオフーガとして設立され、現在も岡山市に本社を置く会社です。クリエイターから預かった音源のライセンス販売に加え、音源の著作権・著作隣接権を管理事業者に委託して収益を得る「音源ライツビジネスプラットフォーム」を掲げています。Ⅰの部によれば、2024年9月期に経常黒字となり、2025年9月期には売上高1,507,028千円、経常利益377,478千円を計上しています。

結論からいえば、オーディオストックのⅠの部から学べるのは、①A・B・C種優先株式を取得条項で普通株式に整理し、株式分割と単元株制度の採用までを上場申請前に一連の手続として整えた資本政策、②管理事業者・配信事業者から「利用実績報告・販売実績報告を受けた時点」で収益を認識する著作権等収入の会計処理と、季節変動や初年度の過年度分配に関する開示、③監査役3名全員を社外監査役とし、社外取締役を委員長とする任意の報酬委員会を設けたガバナンス、④兼務2名が自部門を除いて監査する内部監査の体制、⑤代表取締役の資産管理会社による株式取得と担保設定予定の開示の5点です。本記事では、新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)の記載をもとに、上場準備の実務の目線でこれらを整理します。

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オーディオストックはどのような会社で、どの市場に上場したのか

まず、会社と上場の概要を確認します。オーディオストックは、岡山県岡山市北区富田町に本店を置き、東京都品川区に東京オフィスを持つ会社です。いずれの拠点も賃借で、Ⅰの部の「設備の状況」には年間賃借料が7,597千円と記載されています。2007年10月に音楽投稿サービスを運営する株式会社クレオフーガとして設立され、2013年10月にストックミュージックサービス「Audiostock」をリリースしました。2020年7月に、サービス名と同じ現在の商号に変更しています。

事業は「Audiostock」事業の単一セグメントで、子会社や関連会社はありません。「関係会社の状況」は該当事項なしとされ、財務諸表は連結ではなく単体のみで作成されています。また、金融商品取引法上の親会社等もありません。上場審査で親会社からの独立性が論点になるケースもありますが(IPO審査の「親会社等からの独立性」)、このケースでは該当しない構図です。

代表取締役社長は創業者の西尾周一郎氏です。決算期は9月30日で、Ⅰの部の最近事業年度は第18期(2025年9月期)、上場時点では第19期(2026年9月期)の途中にあたります。資本金は100,000千円、株主名簿管理人は三菱UFJ信託銀行株式会社です。

従業員数は2026年7月31日現在で28名(臨時雇用者5名は外数)、平均年齢は38.1歳、平均勤続年数は7.0年、平均年間給与は5,207千円と記載されています。第14期(2021年9月期)末の19名から段階的に増え、第17期・第18期末はいずれも28名です。執行役員制度もあり、執行役員は1名です。事業等のリスクでも「小規模組織であること」を項目として挙げており、少人数で上場準備を進めた会社といえます。

上場市場はグロース市場です。グロース市場では、事業計画とその進捗、成長可能性に関する説明が重視されます(グロース市場の「高い成長可能性」とは)。オーディオストックは赤字期間を経て直前2期で黒字化しており、成長の源泉をどう説明しているかが読みどころの一つです。

項目 内容
会社名 株式会社オーディオストック(英訳名 Audiostock Inc.)
証券コード・市場 621A・東証グロース市場
上場日 2026年9月16日
本店所在地 岡山県岡山市北区富田町(東京オフィス:東京都品川区)
代表者 代表取締役社長 西尾 周一郎(創業者)
設立 2007年10月(株式会社クレオフーガとして設立、2020年7月に商号変更)
決算期 9月30日(最近事業年度は第18期・2025年9月期)
事業 音源ライツビジネスプラットフォーム(「Audiostock」事業の単一セグメント)
従業員数 28名(2026年7月31日現在、臨時雇用者5名は外数)
資本金 100,000千円
関係会社・親会社 いずれもなし(財務諸表は単体のみ)
会計監査人 太陽有限責任監査法人

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オーディオストックは何で稼いでいるのか(事業内容と収益モデル)

Ⅰの部の「事業の内容」では、ビジョンを「Happy Creators, Happy Creation ―クリエイターがもっと活躍できる世界に―」、ミッションを「クリエイターの持続的な創作活動をサポートする」としています。そのうえで、事業を「クリエイターが制作した音源の著作権を管理し、様々な用途で利用機会を開発し収益化する」音源ライツビジネスプラットフォームと定義しています。

セグメントは単一ですが、売上は「課金収入」と「著作権等収入」の2つのサービス区分で説明されています。同じ音源を、利用者への使用権の販売と、放送や音楽配信での権利収入という2つのルートで収益化する点が、この会社の事業モデルの骨格です。

課金収入:音源のライセンス(使用権)販売

課金収入は、クリエイターから預かったBGM・効果音・ボイス/ナレーションなどの音源を、オンラインのマーケットプレイス「Audiostock」で利用者にライセンス販売する収入です。クリエイターとの契約は「非独占的権利を許諾する」もので、著作権・著作隣接権はクリエイターに留保されると記載されています。

販売形態は「単品販売」と「定額制販売」の2つです。国内の定額制には動画配信者プラン、スタンダードプラン、エンタープライズプランの3プランがあり、2023年7月には主に米国・北米向けの海外定額制プランも開始しています。このほか、代理店による提携販売もあります。クリエイターには、販売実績に応じてクリエイターごとに定める報酬率(30〜50%)で報酬を支払う仕組みです。

規模を示す数値として、取扱音源は100万点超(うち海外企業との提携による海外作品が35万点以上)、登録クリエイターは約4万組、毎月約3,000点超の新規登録、累計ユーザーは20万超(いずれも2025年9月現在)と記載されています。定額制の月間解約率(直近4四半期の平均)は、エンタープライズプランが0.5%、スタンダードプランが2.1%と開示されています。TikTok、Filmora、Adobe Express、ソースネクスト株式会社のECサイトなど、外部サービスとの連携による音源提供も進めています。

著作権等収入:放送利用と音楽配信

著作権等収入は、著作権収入・著作隣接権収入と、音楽配信収入からなります。著作権・著作隣接権収入では、クリエイターと「著作権原盤権等譲渡契約」(作品の権利を独占的に譲り受ける契約)を結んだ作品を、株式会社NexToneや一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)などの著作権等管理事業者に管理委託します。放送事業者が管理事業者に支払う包括使用料を原資として、放送での利用割合に応じて分配を受ける仕組みです。著作隣接権については、日本音楽制作者連盟(FMPJ)、日本音楽出版社協会(MPA)、株式会社スペースシャワーネットワークを経由して分配を受けると記載されています。

現状は放送領域に絞って管理委託をしており、YouTubeなどのインタラクティブ配信領域での収益化を検討中としています。収益化が可能な著作権管理楽曲数は3万点超(2025年9月時点)です。音楽配信収入は2020年3月に開始したもので、Apple MusicやSpotifyなどで楽曲を配信し、ストック型の収益として位置づけられています。

クリエイター側の数値としては、累計の収益分配額が17億円を突破(2025年9月時点)したこと、2023年に年間報酬1,000万円超のクリエイターが誕生したこと、販売状況に応じて報酬率が上がる報酬体系や表彰制度を設けていることが記載されています。プラットフォーム型の事業では、供給側(クリエイター)を集め続ける仕組みが成長の前提になるため、その説明が事業の内容に組み込まれています。

オーディオストックの事業モデルクリエイター約4万組・取扱音源100万点超オーディオストック音源の販売と権利の管理利用者(企業・個人)単品販売・定額制管理事業者・配信事業者NexTone・JASRAC等課金収入600,646千円(2025年9月期)著作権等収入883,571千円(2025年9月期)放送の包括使用料を原資に利用割合に応じて分配/音楽配信は販売実績に応じて受領音源の登録・権利の許諾/譲渡クリエイター報酬(30〜50%)ライセンス販売管理委託・配信委託利用料使用料の分配・配信収益

図1 音源の預かりから2つの収益区分までの流れ(Ⅰの部「事業の内容」「販売実績」をもとに筆者作成)

売上構成と主要な販売先

サービス別の販売実績は次のとおりです。第17期(2024年9月期)は課金収入が売上の過半を占めていましたが、第18期(2025年9月期)は著作権等収入が883,571千円(前期比252.9%)と大きく伸び、課金収入600,646千円を上回りました。第18期の収益の分解情報では、単品販売107,102千円、定額制販売493,543千円、著作権収入・著作隣接権収入846,094千円、音楽配信収入37,477千円、その他音楽売上22,810千円と示されています。

区分 第17期(2024年9月期) 第18期(2025年9月期) 第19期 第3四半期累計
課金収入 520,258千円 600,646千円 486,228千円
著作権等収入 349,365千円 883,571千円 807,942千円
その他売上 17,989千円 22,810千円 16,445千円
合計 887,615千円 1,507,028千円 1,310,617千円
第18期(2025年9月期)の収益の分解0250,000500,000750,0001,000,000単品販売定額制販売著作権・隣接権音楽配信その他107,102493,543846,09437,47722,810課金収入 600,646千円著作権等収入 883,571千円

図2 単位:千円(Ⅰの部「収益認識関係」の注記をもとに筆者作成)

主要な販売先としては、株式会社NexToneが2025年9月期に511,110千円(売上高の33.9%)、株式会社スペースシャワーネットワークが322,348千円(21.4%)と記載されています。第19期の中間期ではNexToneが51.6%、第3四半期累計では40.0%と、期間によって比率が動いています。著作権等収入の大半をこの2社経由で得ていることから、事業等のリスクでも「特定顧客への依存」を挙げ、依存度を下げる方針を示しています。両社とは「経営上の重要な契約等」として、管理委託契約(NexTone、2019年2月締結、1年・自動更新)と販売委託等の契約(スペースシャワーネットワーク、2019年4月締結、2年・自動更新)が開示されています。

上場準備会社にとってのポイントは、販売先が「最終的な利用者」ではなく、管理事業者や配信事業者のような仲介者になるビジネスでは、売上の集中度が高く見えやすいことです。審査では、取引先の集中そのものよりも、契約の継続性や代替可能性、依存度を下げる施策をどう説明するかが問われます。重要な契約の開示内容と、事業等のリスクの記載をそろえておくことが大切です。

KPIとして何を開示しているか

オーディオストックは、経営上の目標の達成状況を判断する指標として、売上高、営業利益とそれらの成長率を重視するとしたうえで、主要な定額制契約件数(エンタープライズプランとスタンダードプランの合計)と、著作権管理楽曲数をKPIとして開示しています。2023年9月期第1四半期から2026年9月期第3四半期まで、四半期ごとの課金収入、著作権等収入、営業損益、定額制契約件数の累計、著作権管理楽曲数の累計が一覧で示されています。

たとえば定額制契約件数の累計は2023年9月期第1四半期の4.7千件から2026年9月期第3四半期には10.1千件へ、著作権管理楽曲数の累計は6.5千点から44.5千点へ増えています。2つの収入区分それぞれに、件数と楽曲数という先行指標を対応させている点が特徴です。KPIは、定義と集計方法を文書化し、会計上の売上高と整合することを確認できるようにしておくことが、開示の前提になります。

2つの収入区分と対応するKPI収入区分対応するKPI2023年9月期Q12026年9月期Q3課金収入定額制契約件数(累計)4.7千件10.1千件著作権等収入著作権管理楽曲数(累計)6.5千点44.5千点定額制契約件数は、エンタープライズプランとスタンダードプランの合計

図3 累計の数値(Ⅰの部「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をもとに筆者作成)

設立から上場までどのような道のりをたどったのか

Ⅰの部の「沿革」から、主要な出来事を時系列で整理します。音楽投稿サービスの会社として岡山で創業し、ストックミュージック、著作権収入、音楽配信、定額制、海外展開へと事業を広げてきた流れが読み取れます。

年月 主な出来事
2007年10月 岡山県岡山市で音楽投稿サービスを運営する株式会社クレオフーガを設立
2013年10月 ストックミュージックサービス「Audiostock」をリリース
2017年10月 東京オフィスを開設
2018年10月 JASRACと著作権信託契約を締結し、放送利用時の印税収入の獲得に着手
2019年2月 株式会社NexToneと著作権管理委託契約を締結
2019年12月 法人向け定額制プランをリリース
2020年3月 音楽配信サービスをリリース
2020年4月・5月 個人向け定額制プランをリリース、TikTokへの楽曲提供を開始
2020年7月 株式会社オーディオストックに商号変更
2022年12月 第4回日本サービス大賞「総務大臣賞」を受賞
2023年6月・7月 日本音楽出版社協会に準会員として入会、日本音楽制作者連盟への権利委任者登録を開始、海外定額制プランをリリース
2024年6月・11月 「Adobe Express」と連携開始、ソースネクスト株式会社のECサイトで音源販売を開始
2025年2月 ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得
2026年9月 東証グロース市場に上場
設立から上場までの主な歩み2007年10月クレオフーガ設立(岡山市)2013年10月Audiostockリリース2018年10月JASRACと著作権信託契約2019年NexTone委託法人向け定額制2020年音楽配信開始現商号に変更2023年隣接権の分配体制海外定額制開始2025年ISMS取得種類株式を整理2026年9月東証グロース市場に上場著作権・著作隣接権の収益化の体制を段階的に整え、2025年9月期の増収につなげた

図4 Ⅰの部「沿革」をもとに筆者作成

上場準備の観点で注目したいのは、2018年から2019年にかけて著作権の管理委託の仕組みを作り、2023年に著作隣接権の分配を受ける体制を整えた点です。後で見るように、この体制整備が2025年9月期の著作権等収入の急増につながっています。事業の転換点と業績の変化を沿革で説明できるようにしておくことは、IPO審査の「企業の継続性及び収益性」の説明にも直結します。

また、2025年2月のISMS取得は、個人情報や情報セキュリティの管理体制として事業等のリスクやコーポレート・ガバナンスの記載でも引用されています。認証の取得時期を上場申請前に置き、体制の説明に使っている例です。

業績はどのように推移し、どう読めばよいのか

主要な経営指標等の推移は次のとおりです。第14期から第16期までは経常損失が続き、第14期末は純資産がマイナス(債務超過)でした。第17期に経常利益39,846千円と黒字化し、第18期には売上高が前期比69.8%増の1,507,028千円、経常利益が377,478千円となっています。

回次(決算年月) 売上高 経常利益 当期純利益 純資産額 営業CF
第14期(2021年9月) 353,887 △82,663 △84,363 △26,067 △15,449
第15期(2022年9月) 419,524 △241,255 △243,843 404,889 △180,156
第16期(2023年9月) 576,422 △88,406 △93,993 310,895 24,291
第17期(2024年9月) 887,615 39,846 39,249 350,145 116,831
第18期(2025年9月) 1,507,028 377,478 439,801 789,946 590,274

(単位:千円。第17期・第18期は太陽有限責任監査法人の監査を受けた数値で、第14期から第16期は会社計算規則に基づく未監査の数値と注記されています。)

売上高と経常利益の推移売上高(百万円)経常利益(百万円)第14期第15期第16期第17期第18期3544205768881,507△83△241△8840377第14期第15期第16期第17期第18期第17期に経常黒字化、第18期は著作権等収入の伸びで増収増益

図5 千円単位を百万円に換算(四捨五入)。第14期〜第16期は未監査の数値(Ⅰの部「主要な経営指標等の推移」をもとに筆者作成)

経常利益より当期純利益が大きいのはなぜか

第18期は当期純利益439,801千円が経常利益377,478千円を上回っています。Ⅰの部では、法人税等調整額(益)を計上したことによると注記しています。具体的には、繰延税金資産63,106千円を新たに計上し、法人税等合計が△62,323千円となりました。税務上の繰越欠損金が残っているため通常の税率での課税が生じていないことも、事業等のリスクの「税制及び繰延税金資産」で説明されています。

経常利益から当期純利益まで(第18期)経常利益377,478法人税等合計+62,323当期純利益439,801法人税等合計は△62,323千円で、利益を押し上げる方向に働いた繰延税金資産63,106千円を新たに計上(法人税等調整額(益))

図6 単位:千円(Ⅰの部「主要な経営指標等の推移」「税効果会計関係」をもとに筆者作成)

赤字が続いた会社が黒字化した直後は、繰越欠損金の利用や繰延税金資産の計上によって、税引後の利益が税引前より大きく見えることがあります。上場準備会社は、こうした一時的な要因を注記やMD&Aで説明し、本業の利益水準(営業利益・経常利益)と区別して示すことが大切です。

四半期で見ると何が分かるか

オーディオストックの業績は、四半期ごとの偏りが大きいことも特徴です。事業等のリスクの「業績の季節変動」では、著作隣接権収入の業界団体からの分配サイクルが4月から9月に集中するため、第3四半期と第4四半期に売上が偏ると説明しています。2025年9月期の四半期売上高は280,997千円、348,164千円、416,972千円、460,893千円で、累計の進捗率は第2四半期で41.7%でした。

KPI表を見ると、課金収入は四半期あたり100百万円台から160百万円台へ緩やかに伸びる一方、著作権等収入は四半期ごとの変動を伴いながら大きく伸びています。2025年9月期第3四半期・第4四半期の著作隣接権収入の増加について、Ⅰの部は、2024年以降、商用CD等を扱わない事業者も著作隣接権使用料を受け取れるようになり、2025年9月期までに各管理団体から受け取れる体制が整ったためと説明しています。

四半期別の課金収入と著作権等収入0105210315420Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3課金収入著作権等収入2024年9月期2025年9月期2026年9月期著作隣接権の分配が4〜9月に集中するため、第3・第4四半期に偏りやすい

図7 単位:百万円。2024年9月期第1四半期〜2026年9月期第3四半期(Ⅰの部「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をもとに筆者作成)

さらに、事業等のリスクの「著作権等収入の過年度比較及び将来の収入予測の困難性」では、2025年9月期から著作隣接権収入の本格的な計上を始め、本格分配の初年度であったため、通常の報告対象期間より前の放送使用分も分配されたと記載しています。これに係る売上高91百万円と、対応するクリエイター報酬・著作権等管理手数料39百万円を2025年9月期に計上しており、過年度との比較が難しく、将来の予測にも不確実性があると開示しています。

直近の第19期は、中間期の売上高が765,893千円(前年同期比21.7%増)、第3四半期累計の売上高が1,310,617千円(同25.3%増)、営業利益が344,128千円(同35.6%増)と記載されています。

上場準備会社にとっての示唆は、季節性や一時的な要因がある場合、それを「事業等のリスク」と「MD&A」の両方で数字とともに説明しておくことです。グロース市場では、上場後に業績予想や事業計画の進捗を開示し続けることになります。四半期の偏りや一過性の収益を事前に説明しておかないと、計画との乖離が生じたときの説明が難しくなります。IPO審査の「事業計画の合理性」の観点からも、季節性を織り込んだ月次・四半期の計画を作っておくことが重要です。

資本政策と株主構成はどう整えられたのか

オーディオストックの資本政策は、種類株式による資金調達、2度の減資、取得条項による普通株式への整理、株式分割と単元株制度の採用、ストック・オプション(SO)の発行という、VCから出資を受けたスタートアップの典型的な流れをたどっています。資本政策は一度実行すると後から戻せないため(資本政策はなぜやり直せないか)、全体の流れを押さえることが大切です。

種類株式での資金調達と2度の減資

「発行済株式総数、資本金等の推移」には、2020年4月と6月にB種優先株式(計1,200株、発行価格100,000円)、2021年11月と12月にC種優先株式(計4,820株、発行価格140,000円)を第三者割当で発行したことが記載されています。割当先には、ベンチャーキャピタルのファンドのほか、中国電力株式会社などの事業会社、地域金融機関系のファンドが含まれます。A種優先株式(発行価格80,000円)は、この推移表の対象期間より前に発行されたものです。

種類株式の発行価格は、DCF法、純資産方式、類似会社比準方式により算出した価格を基礎として、普通株式との権利の違いを考慮して決定したと記載されています。種類株式の発行価格と普通株式の価値を区別して説明する書き方は、後のSOや株式移動の価格の説明にもつながります。

また、2020年9月に資本金132,550千円(減少割合57.0%)、2022年9月に資本金337,400千円(減少割合77.1%)の減資を行い、いずれもその他資本剰余金に振り替えて資本金を100,000千円としています。目的は「資本政策上の柔軟性及び機動性の確保」と記載されています。増資のたびに資本金が増えると、税務上の取扱いや会社法上の区分が変わることがあるため、資本金の額をどう管理するかも資本政策の一部として検討されます。

上場前の株式の整理:取得条項・消却・株式分割

上場申請に向けた株式の整理は、2025年5月から6月にかけて一連の手続として行われています。2025年5月15日の取締役会で、取得条項に基づくA・B・C種優先株式の取得を決議し、2025年6月12日に、A種3,275株、B種1,200株、C種4,820株の全部を取得して、対価として普通株式9,295株を交付しました。種類株式1株につき普通株式1株を交付する内容で、取得した種類株式は同日に会社法178条に基づき消却しています。

同じ2025年6月12日付で種類株式に関する定款の規定を廃止して単元株制度(1単元100株)を採用し、翌6月13日付で1株を200株に分割しました。これにより発行済株式総数は20,295株から4,059,000株となり、発行可能株式総数は16,000,000株とされています。上場時に必要な投資単位の水準と単元株制度を、申請前に整えた形です。

上場準備会社にとってのポイントは、種類株式の普通株式への転換を、定款の取得条項に沿って、取締役会決議、取得・交付、消却、定款変更、株式分割という順序で整理していることです。種類株式の整理については種類株式は上場前に普通株式へ戻すのか、みなし清算条項などの優先株式の条件についてはみなし清算条項もあわせて確認してください。なお、取得した種類株式は消却されており、自己株式は保有していません。

年月日 内容 発行済株式総数への影響
2020年4月・6月 B種優先株式の第三者割当(計1,200株、1株100,000円) 種類株式の増加
2020年9月15日 減資(資本金132,550千円をその他資本剰余金へ) 変動なし
2021年11月・12月 C種優先株式の第三者割当(計4,820株、1株140,000円) 種類株式の増加
2022年9月15日 減資(資本金337,400千円をその他資本剰余金へ) 変動なし
2025年6月12日 取得条項によりA・B・C種を取得し普通株式9,295株を交付、種類株式を消却 普通株式のみ20,295株
2025年6月13日 1:200の株式分割 4,059,000株
上場前の株式の整理(2025年5〜6月)2025年5月15日取締役会で取得を決議2025年6月12日種類株式を取得普通株式を交付2025年6月12日種類株式を消却単元株制度を採用2025年6月13日1株を200株に株式分割整理前普通株式11,000株A・B・C種計9,295株転換・消却後普通株式のみ20,295株分割後普通株式4,059,000株種類株式1株につき普通株式1株を交付し、取得した種類株式は会社法178条により消却

図8 株式数は各時点の数値(Ⅰの部「発行済株式総数、資本金等の推移」「自己株式の取得等の状況」をもとに筆者作成)

ストック・オプションは何回、誰に発行されているか

新株予約権(SO)は第1回から第7回まで発行されています。株式数と行使価額は2025年6月の株式分割後の数値で、新株予約権1個あたり200株です。第1回は行使期間が2024年4月30日までで、SOの注記では2024年9月期に全て失効したとされています。残る第2回から第7回の目的株式数の合計は398,800株で、事業等のリスクでは発行済株式総数4,059,000株の9.8%にあたると記載されています。

回 決議日 主な付与対象者 目的株式数 行使価額
第2回 2017年2月13日 取締役1名、使用人4名、外部協力者2名 40,000株 140円
第3回 2018年12月19日 外部協力者3名 22,000株 400円
第4回 2019年12月24日 取締役2名、使用人6名、外部協力者1名 26,000株 400円
第5回 2021年2月17日 使用人14名、外部協力者1名 40,000株 500円
第6回 2022年6月15日 取締役3名、使用人7名 86,000株 700円
第7回 2024年8月15日 取締役3名、使用人33名、外部協力者3名 184,800株 200円

最も規模が大きい第7回は、2024年8月15日の臨時株主総会で会社法236条・238条・239条に基づいて決議され、行使時の払込金額は1株200円(分割後)です。価格は、DCF法、純資産方式及び類似会社比準方式により算出した価格を総合的に勘案して決定したと記載されています。行使の条件として、金融商品取引所への上場、または第三者による議決権の過半数の取得や組織再編で既存株主の議決権が50%未満となる事項の株主総会承認がされていること、のいずれかを満たす必要があります。

第7回新株予約権の行使の条件第7回新株予約権(184,800株)上場したか行使の条件を満たす支配権が移る事項の株主総会承認があったか第三者による議決権の過半数の取得や組織再編で既存株主の議決権が50%未満となる事項行使の条件を満たさないはいいいえはいいいえ

図9 Ⅰの部「新株予約権等の状況」をもとに筆者作成(条件の概要のみ表示)

「第三者割当等の概況」では、第7回の取得者として、取締役3名(社外取締役を含む)、海外マーケティングの取引先、アプリ開発・Webサイト構築等の外部協力者、従業員33名(計122,800株)が開示されています。取得者は、上場前の第三者割当等に関する確約として、原則として割当日から上場日の前日または行使日のいずれか早い日まで所有することなどを確約しています(上場前に株式を動かすとどうなるか(継続所有の確約))。

SOの公正な評価単価は、未公開企業であるため本源的価値で見積もり、株式の評価はDCF法等で算出した価格を総合的に勘案したと注記されています。SOの費用計上はありません。社外協力者に付与する場合は税制適格要件の範囲にも注意が必要です(税制適格ストックオプション)。注記の書き方はストック・オプションの注記の記載例も参考になります。

上場前の株式移動と価格の決め方

第四部「株式公開情報」の「特別利害関係者等の株式等の移動状況」には、2023年10月以降の株式の移動が記載されています。主なものを整理すると次のとおりです(株数・単価は分割後)。

日付 移動の内容 単価 価格の決め方(注記)
2024年1月26日 株式会社セレスからApollo Capital 1号投資事業有限責任組合へC種優先株式140,000株 700円 譲渡人の当初取得価額を基礎に当事者間で協議
2024年6月14日 西尾周一郎氏から資産管理会社の株式会社ウエストテイルズへ普通株式960,000株 71.19円 純資産方式及び類似会社比準方式により算出した価格を総合的に勘案
2025年6月12日 取得条項による種類株式から普通株式への転換(各株主) ― 取得条項に基づく普通株式の交付
2026年1月9日 SAI Global Japan Fund I, LLLPからKepple Liquidity 2号投資事業有限責任組合、ウエストテイルズ等5者へ普通株式計660,000株 1,160円 譲渡人の当初取得価額を基礎に当事者間で協議

2024年1月の移動は、譲渡人の代表者が無限責任組合員の代表を務めるファンドへの譲渡で、理由は「投資事業に注力するため」と記載されています。2024年6月の移動は、経営の安定化を目的とした創業者から資産管理会社への譲渡です。2026年1月には、C種優先株式を保有していたファンドが、転換後の普通株式の全部を複数の投資家と資産管理会社に譲渡しています。

上場前の主な株式の移動株式会社セレスApollo Capital 1号投資事業有限責任組合西尾 周一郎(代表取締役社長)ウエストテイルズ(資産管理会社)SAI Global JapanFund I, LLLPKepple Liquidity 2号、ウエストテイルズ等5者2024年1月26日/C種140,000株1株700円・当初取得価額を基礎に協議2024年6月14日/普通株式960,000株1株71.19円・純資産方式等を勘案2026年1月9日/普通株式計660,000株1株1,160円・当初取得価額を基礎に協議

図10 株数・単価は2025年6月の株式分割後(Ⅰの部「特別利害関係者等の株式等の移動状況」をもとに筆者作成)

このように、同じ時期でも取引の目的や当事者によって価格の決め方が異なることがあります。上場審査では、上場前の一定期間に行われた株式の移動や新株予約権の発行について、価格の算定根拠と取引の経緯が確認されます。どの評価方法を、なぜ用いたのかを説明できる資料を残しておくことが重要です(未上場株式の株価算定はどの方法を使うか)。

大株主とVCの持株比率

「株主の状況」では、潜在株式を含む総数4,457,800株に対する割合で大株主が開示されています。上位は、株式会社ウエストテイルズ(西尾氏の資産管理会社)1,212,800株(27.21%)、西尾周一郎氏300,000株(6.73%)、ピクスタ株式会社280,000株(6.28%)、Kepple Liquidity 2号投資事業有限責任組合258,000株(5.79%)、取締役COOの山口真央氏254,000株(5.70%、うち潜在株式74,000株)、NVCC8号投資事業有限責任組合235,000株(5.27%)、スペースシャワーSKIYAKIホールディングス株式会社150,000株(3.36%)などです。西尾氏の保有は資産管理会社分を含めて1,512,800株で、上記の割合を合計すると33.94%になります。

株主数は2026年7月31日現在で29名で、その他の法人が所有株式数の80.5%を占めます。ベンチャーキャピタルの所有は2025年9月末で1,729,000株(42.6%)と記載され、事業等のリスク「株主構成」では、VCが上場後に株式を売却する可能性に触れています。VCや事業会社の株主が多い会社では、創業者の持株比率(創業者の持株比率はどこまで下げてよいか)や、上場時の流通株式の数え方(ベンチャーキャピタルの持株は流通株式から除かれるか)を早めに確認しておく必要があります。

大株主の持株比率(潜在株式を含む)ウエストテイルズ(資産管理会社)27.21%西尾 周一郎(代表取締役社長)6.73%ピクスタ6.28%Kepple Liquidity 2号5.79%山口 真央(取締役COO)5.70%NVCC8号5.27%スペースシャワーSKIYAKI HD3.36%Apollo Capital 1号3.14%その他の株主(潜在株式を含む)36.52%創業者側(資産管理会社を含む)33.94%、VCの所有は2025年9月末で42.6%(発行済株式ベース)

図11 潜在株式を含む総数4,457,800株に対する割合。「その他」は上位8者以外の合計を筆者が算出(Ⅰの部「株主の状況」をもとに筆者作成)

資産管理会社の借入と担保設定予定の開示

事業等のリスクには「代表取締役の所有株式に係る担保設定」という項目があります。2026年1月9日にウエストテイルズが既存株主から252,800株を取得した際の資金は、株式会社中国銀行との当座勘定貸越約定書に基づく借入によるもので、借入契約のコベナンツに基づき、ロックアップ期間の終了後速やかに西尾氏と資産管理会社が保有する株式の一部に質権を設定する予定と記載されています。担保に提供する株式の時価の60%が借入額を上回るように株数を決めること、株価の動向によっては追加の担保提供が生じうること、一定の事由が生じた場合には担保株式が売却される可能性があることも開示されています。

資産管理会社の株式取得資金と担保設定予定株式会社中国銀行(当座勘定貸越)ウエストテイルズ(資産管理会社)既存株主質権の設定(予定)西尾氏・資産管理会社の株式借入252,800株2026年1月9日に取得開示されている条件担保株式の時価の60%が借入額を上回るよう株数を決定株価の動向により追加の担保提供が生じうる一定の事由が生じた場合担保株式が売却される可能性ロックアップ終了後担保

図12 Ⅰの部「事業等のリスク」をもとに筆者作成(予定を含む)

上場準備会社にとってのポイントは、創業者や資産管理会社が株式取得のために借入をする場合、その条件が上場後の株主構成や支配権に影響しうるため、事業等のリスクとして具体的に開示する対象になりうることです。資本政策の検討段階で、取得資金の調達方法と担保の条件を整理しておくことが大切です。なお、配当については創業以来無配で、年2回(中間・期末)の配当を基本方針とし、中間配当は取締役会決議によると記載されています。

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コーポレート・ガバナンスはどのような体制か

オーディオストックは監査役会設置会社です。Ⅰの部では、その理由を、取締役会による迅速かつ機動的な意思決定と、社外監査役で構成される監査役会による独立した立場からの監督を両立できるためと説明しています。機関設計の選び方は監査役会設置会社と監査等委員会設置会社はどちらを選ぶ?で詳しく解説しています。

取締役4名・監査役3名の構成

役員は取締役4名と監査役3名の計7名です。取締役は、代表取締役社長の西尾周一郎氏、取締役COOの山口真央氏、取締役CFOの八木俊氏、社外取締役の小宮山晋太郎氏です。山口氏は2009年に入社し、取締役CTOを経て取締役COOに就任しています。八木氏は株式会社中国銀行の出身で、2021年2月に取締役CFOに就任しています。小宮山氏は、インターネット関連企業の経営経験を持ち、2024年1月に取締役に就任しています。

監査役3名は全員が社外監査役で、常勤監査役の内田修平氏は上場企業で管理部門担当の取締役やCFOを歴任した経歴を持ちます。非常勤監査役は、弁護士の渡邉寛人氏と、公認会計士・税理士の野田尚紀氏です。法律と会計の専門家を監査役に置き、常勤監査役には管理部門の実務経験者を充てる構成は、少人数の会社で監査役監査の実効性を確保する典型的な形です(常勤監査役は必要か、監査役に会計の知識は必要か)。

社外役員の独立性については、独自の基準は定めていないものの、東京証券取引所の独立役員の判断基準等を参考にしていると記載されています。取締役の任期は2026年9月期に係る定時株主総会の終結時まで、監査役は2028年9月期に係る定時株主総会の終結時までです。最近事業年度中には、社外取締役1名が2025年6月に任期満了で退任し、社外監査役1名が2024年12月の定時株主総会終結時に退任しています。

役職 氏名 主な経歴・専門性
代表取締役社長 西尾 周一郎 2007年10月に当社を設立(創業者)
取締役COO 山口 真央 システム会社を経て2009年入社、取締役CTOを経て現職
取締役CFO 八木 俊 株式会社中国銀行を経て2021年2月に就任
取締役(社外) 小宮山 晋太郎 インターネット関連企業の代表等を歴任、2024年1月就任
常勤監査役(社外) 内田 修平 上場企業の管理部長・CFO等を歴任
監査役(社外) 渡邉 寛人 弁護士
監査役(社外) 野田 尚紀 公認会計士・税理士

会議体と開催回数

取締役会は毎月1回の定時開催に加え、必要に応じて臨時に開催します。2025年9月期は13回開催され、在任中の役員は全員が全回出席と記載されています。取締役会では、規程上の決議事項のほか、月次決算・期末決算、重要な契約、年度予算・中期経営計画、組織・人事などを検討しています。監査役会は毎月1回の定時開催で、2025年9月期は12回開催されています。

このほか、常勤取締役と各部長などで構成する「経営会議」を毎月開催し、代表取締役を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を四半期ごとに開催しています。いずれの会議にも常勤監査役が毎回出席すると記載されており、監査役が執行側の情報を継続的に得られる仕組みになっています。開催回数と出席状況は、会議体が実際に運用されていることを示す材料として、上場審査でも確認されます(IPO審査の「機関設計」とは)。

オーディオストックの機関設計株主総会取締役会(4名)社外取締役1名・毎月開催監査役会(3名)全員社外・常勤1名代表取締役社長任意の報酬委員会委員長:社外取締役経営会議(毎月)リスク・コンプライアンス委員会内部監査担当者2名自部門を除き監査会計監査人太陽有限責任監査法人常勤監査役は経営会議・リスク・コンプライアンス委員会に毎回出席監査役会・内部監査担当者・会計監査人は定期的に協議・情報共有(三様監査)選任選任監査選定・監督諮問・答申任命連携・評価

図13 Ⅰの部「コーポレート・ガバナンスの状況等」をもとに筆者作成(主要な関係のみ表示)

任意の報酬委員会と役員報酬の決め方

役員報酬の限度額は、2025年5月29日の株主総会で、取締役が年額200百万円以内、監査役が年額30百万円以内と定められています。取締役の報酬は、取締役会から授権された代表取締役が決定し、監査役の報酬は監査役の協議で決定する方法です。2025年9月期の報酬総額は、社外取締役を除く取締役3名が31,200千円、社外役員5名が18,200千円で、いずれも固定報酬のみです。

2025年6月12日には、取締役会の決議で任意の報酬委員会を設置しました。委員は取締役2名(うち社外取締役1名)と社外監査役1名で、委員長は社外取締役が務め、委員の過半数で決議します。2026年度以降の取締役の個人別報酬は、この委員会に諮問し、答申を受けて決定する方針と記載されています。社外取締役が1名の会社でも、社外監査役を委員に加えることで、報酬決定の客観性を高める工夫をしている例です(社外取締役は何人必要か)。

取締役報酬の決め方(任意の報酬委員会)株主総会報酬限度額を決議任意の報酬委員会に諮問委員会が答申(過半数で決議)取締役の個人別報酬を決定取締役:年額200百万円以内監査役:年額30百万円以内委員:取締役2名(うち社外取締役1名)と社外監査役1名、委員長は社外取締役2025年6月12日に取締役会決議で設置。2026年度以降の個人別報酬に適用する方針現在の方法は、取締役会から授権された代表取締役が決定

図14 Ⅰの部「役員の報酬等」「コーポレート・ガバナンスの状況等」をもとに筆者作成

関連当事者取引の解消

関連当事者との取引の注記では、代表取締役社長の西尾氏が、会社の銀行借入と本社事務所の地代家賃の支払について債務保証をしていたことが開示されています。2024年9月期末の借入の被保証残高は21,785千円で、保証料の支払はありません。2025年9月期の注記では、いずれも2025年9月末時点で解消したと記載されています。

代表者による会社債務の個人保証は、創業期の会社では一般的ですが、上場審査では関連当事者取引として解消の状況が確認されます。金融機関や貸主との交渉が必要になるため、直前期のうちに解消のスケジュールを立てておくことが大切です(社長個人と会社の取引はどう解消するか、関連当事者との取引の注記の記載例)。

内部監査と内部統制はどう組み立てられているか

兼務2名による相互監査

オーディオストックには独立した内部監査部門はありません。Ⅰの部では、会社の規模が比較的小さいことを理由に、代表取締役社長が任命した内部監査担当者2名(コーポレート本部の1名と社長室の1名で、いずれも兼任)が内部監査を行うと記載しています。担当者は自己の属する部門を除く全部門を監査し、自分の所属部門を自ら監査する「自己監査」を避ける形になっています。

監査の結果は代表取締役社長と各部門に報告され、改善の指摘・指導と進捗の確認が行われます。内部監査計画と主な結果は、取締役会と監査役会にも報告されると記載されています。報告先を社長だけにせず、取締役会と監査役会にも報告する体制は、内部監査の独立性を補う仕組みとして説明しやすい形です(内部監査の報告先は社長だけでよいのか)。

従業員が30名前後の会社では、専任の内部監査担当者を置くのが難しいことが少なくありません。その場合でも、兼務者同士で互いの部門を監査する相互監査とし、計画・実施・報告・フォローアップの記録を残すことで、上場審査で求められる内部監査の体制を整えることができます(内部監査の担当者と兼務(自己監査の回避)、内部監査の人数と体制)。

三様監査の連携

監査役会、内部監査担当者、会計監査人の三者は、定期的な協議と情報共有の体制をとっていると記載されています。常勤監査役は、取締役会や経営会議などへの出席、稟議書などの閲覧、取締役へのヒアリングに加え、内部監査担当者と会計監査人から報告を受けて意見交換を行い、非常勤監査役にも随時情報を伝えています。内部統制システムの基本方針でも、監査役が代表取締役、会計監査人、内部監査担当者とそれぞれ定期的に会合を持つことが定められています。三様監査の考え方は監査役監査・内部監査・会計監査(三様監査)で整理しています。

兼務2名による内部監査の体制代表取締役社長内部監査担当者Aコーポレート本部と兼任内部監査担当者B社長室と兼任社長室を含む自部門以外の全部門を監査コーポレート本部を含む自部門以外の全部門を監査自部門は監査しない(自己監査の回避)結果の報告と改善のフォローアップ社長・各部門へ報告/計画と主な結果は取締役会・監査役会へ監査役会・会計監査人とも定期的に協議・情報共有(三様監査)任命任命監査監査

図15 Ⅰの部「監査の状況」「コーポレート・ガバナンスの状況等」をもとに筆者作成

リスク管理・コンプライアンス・情報セキュリティ

リスク管理は、リスク・コンプライアンス規程に基づき、リスク・コンプライアンス委員会が四半期ごとにリスクを検討する体制です。重要な事項は取締役会で決議・報告され、顧問弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士などから適時に助言を受けるとしています。サステナビリティに関するリスクもこの委員会で協議すると記載されています。

内部統制システムの基本方針では、コンプライアンス教育、内部監査担当者による監査、内部通報制度と通報者への不利益な取扱いの禁止、文書管理規程・情報セキュリティ規程による情報の保存管理、反社会的勢力対策規程による反社会的勢力の排除、代表取締役社長を最高責任者とする財務報告の信頼性確保などが定められています。内部通報制度の整え方は内部通報体制は上場審査でどこまで見られるかもご覧ください。

情報セキュリティについては、個人情報保護方針をウェブサイトに掲載し、2025年2月にISMSの認証を取得したと記載されています。クリエイターと利用者の双方の情報を扱うプラットフォームでは、個人情報や権利情報の管理体制が事業リスクと直結するため、外部認証の取得は体制を説明する材料になります。なお、子会社はないため、子会社管理に関する記載はありません。

会計・開示で押さえるべき論点は何か

著作権等収入は「報告を受けた時点」で認識

重要な会計方針の収益認識では、4つの収入ごとに履行義務と収益認識の時点が説明されています。課金収入のうち単品販売は、顧客がデジタル音源をダウンロードした時点で支配が移転するとして一時点で収益を認識し、定額制販売は、一定期間いつでもダウンロードできる環境を提供する義務として、契約期間にわたって収益を認識します。

著作権等収入のうち、著作権収入・著作隣接権収入は、顧客である著作権等管理事業者に管理委託契約約款に基づいて使用料の徴収業務を委任しており、管理事業者には利用実績を報告する義務があるとしたうえで、「利用実績報告を受けた時点」で履行義務が充足され収益を認識するとしています。音楽配信収入も、顧客である音楽配信事業者からの「販売実績報告を受けた時点」で収益を認識します。2025年9月期の収益の分解では、一時点で移転する収益が1,013,485千円、一定期間にわたり移転する収益が493,543千円と示されています。

収入ごとの収益認識の時点サービス区分収入収益を認識する時点移転の態様課金収入単品販売顧客がダウンロードした時点一時点課金収入定額制販売契約期間にわたって一定期間著作権等収入著作権・著作隣接権利用実績報告を受けた時点一時点著作権等収入音楽配信販売実績報告を受けた時点一時点一時点で移転する収益 1,013,485千円一定期間にわたり移転 493,543千円

図16 Ⅰの部「重要な会計方針」「収益認識関係」をもとに筆者作成(その他音楽売上は省略)

利用実績や販売実績に基づいて対価が決まる取引では、いつ、どの情報に基づいて収益を計上するかを会計方針として明確にしておく必要があります。報告の受領時期が期末をまたぐ場合の取扱いや、報告書と入金の照合手続も、内部統制として整えておくべき点です。この会社では、前述の季節変動や初年度の過年度分配も、この収益認識の時点と密接に関係しています。収益認識の審査上の論点は上場審査で問われる収益認識で解説しています。

契約負債と残存履行義務

定額制販売の対価は主に前受金として一括または分割で受け取るため、契約負債が計上されています。契約負債は期首156,543千円から期末202,184千円に増え、期首残高のうち当期に収益として認識した額は143,861千円です。残存履行義務は1年以内が172,147千円、1年超が15,591千円と開示されています。営業キャッシュ・フローの増加要因にも、未払金や契約負債の増加が挙げられています。前受型のビジネスでは、契約負債の残高が将来の売上の見通しを示す情報にもなります。

クリエイター報酬と売上原価

2025年9月期の売上原価620,869千円は、主にクリエイター報酬610,775千円です。貸借対照表の未払金376,584千円のうち333,311千円がクリエイター報酬と記載されています。プラットフォーム型の事業では、利用者から受け取る対価を総額で売上高とするか、手数料部分だけを純額で計上するか(本人・代理人の判断)が論点になりやすいため、上場準備会社は契約内容に照らして判断の根拠を整理しておくことが重要です。

著作権は非償却、繰延税金資産は初めての見積り

無形固定資産の著作権(2025年9月期末18,660千円)について、重要な会計方針では「半永久的に収益獲得期間が継続するため、非償却」としています。固定資産の償却方針は、資産の性質と収益獲得期間の見込みに基づいて決める必要があり、非償却とする場合は、その理由を会計方針で説明することになります。

重要な会計上の見積りとして開示しているのは、繰延税金資産の回収可能性(63,106千円)のみです。企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の会社分類に基づき、取締役会で承認された事業計画をもとに課税所得を見積もっており、主要な仮定は定額制プランの契約数と契約単価、著作権管理楽曲数と楽曲の利用頻度に基づく著作権等収入の成長率としています。KPIとして開示している指標が、会計上の見積りの主要な仮定にもなっている点は、事業計画・KPI・会計の一貫性という意味で参考になります。

監査法人と監査報酬

会計監査人は太陽有限責任監査法人で、継続監査期間は2年間です。業務執行社員は2名、補助者は公認会計士8名とその他8名と記載されています。第17期と第18期の財務諸表には無限定適正意見が表明され、第19期の中間・第3四半期についても期中レビューの結論が表明されています。監査法人の選定時期は監査法人はいつまでに決めるかもご覧ください。

区分 2024年9月期 2025年9月期
監査証明業務に基づく報酬 12,000千円 14,000千円
非監査業務に基づく報酬 ― ―

監査報酬は、監査計画の内容、監査日数、人員などを勘案し、監査役会の同意を得て決定すると記載されています。監査役会は、日本監査役協会の実務指針に基づいて会計監査人を評価しています。

事業等のリスクには何が書かれ、審査で何が問われやすいか

オーディオストックの事業等のリスクは、「事業環境」「事業運営及び会社組織」「その他」の3区分で構成され、各項目に発生可能性、発生時期、影響度が付されています。発生可能性を「高」としているのは「業績の季節変動」のみで、発生時期を「毎年」、影響度を「小」としています。

事業環境のリスクには、ストックミュージック市場の動向、著作権等収入に係る市場の動向(放送領域での当社シェアを1.9%と記載)、競合、インターネット通信環境、技術革新及び音源生成AIの進展、システム障害が挙げられています。生成AIについては、普及によるユーザーの離脱や価格競争の可能性に触れつつ、現状は著作権侵害のリスクなどが商用利用の制約になっていること、当社は本人確認と独自の審査で権利関係が明確な音源を保有していることを記載しています。

事業運営に関するリスクでは、優良クリエイターの確保、知的財産権(クリエイターが第三者の権利を侵害する音源を登録するリスク)、特定顧客への依存、個人情報の管理、人材、コンプライアンス、創業者である代表取締役への依存、小規模組織、海外展開、外部プラットフォームの仕様変更が挙げられています。その他のリスクには、前述の季節変動と過年度比較の困難性、株主構成、税制及び繰延税金資産、調達資金の使途、SOによる希薄化、代表取締役の所有株式に係る担保設定などが含まれます。

このケースから、上場審査で確認されやすい点を一般論として整理すると、①主要販売先への依存と契約の継続性、②季節性や一過性の収益を含む業績の見通しと事業計画の合理性、③権利侵害を防ぐ審査体制などの知的財産の管理、④創業者への依存と権限移譲の状況、⑤少人数での内部管理体制の実効性、⑥上場前の株式移動と価格の妥当性、が挙げられます。審査の全体像はIPOの実質審査基準とは、証券会社の引受審査は主幹事証券の引受審査では何を聞かれるかで確認できます。

上場準備会社がこのケースから学べること

最後に、オーディオストックのⅠの部から、上場準備会社が実務に生かせる示唆を7つに整理します。

1. 種類株式の整理は手続の順序を設計する

取締役会決議、取得条項による取得と普通株式の交付、消却、定款変更、単元株制度の採用、株式分割を、上場申請前に一連の手続として整えています。主幹事証券会社や株主と協議し、各手続の順序と日付を逆算して計画することが大切です。

2. 価格の算定根拠を取引ごとに残す

種類株式の発行、SOの発行、株式の移動のそれぞれで、価格の決め方が注記されています。取引の目的と当事者に応じて採用した方法と、その根拠資料を残しておくことが、審査での説明の土台になります。

3. 報告ベースの収益は認識時点と統制をセットで整える

管理事業者や配信事業者からの報告を受けて収益を計上する場合、会計方針として認識時点を明確にし、報告書の受領・照合・承認の手続を内部統制として整えておく必要があります。

4. 季節性と一過性の要因は数字で開示する

四半期ごとの売上と累計の進捗率、初年度の過年度分配の金額まで開示しています。業績の偏りを事前に説明しておくことは、上場後の業績予想や計画の進捗の説明にもつながります。

5. KPIを事業計画と会計上の見積りにつなげる

定額制契約件数と著作権管理楽曲数をKPIとして開示し、繰延税金資産の回収可能性の主要な仮定にも同じ指標を使っています。KPI、事業計画、会計上の見積りを一貫させることで、説明の説得力が高まります。

6. 少人数でも監査の独立性を仕組みで補う

社外監査役3名の監査役会、常勤監査役の会議体への出席、兼務2名による相互監査、取締役会・監査役会への内部監査の報告、社外取締役を委員長とする任意の報酬委員会と、少人数の会社でも独立性と牽制を確保する工夫が重ねられています。

7. 創業者の株式取得の資金と担保も開示の対象になりうる

資産管理会社が借入で株式を取得し、上場後に担保を設定する予定であることを、条件とともに事業等のリスクで開示しています。資本政策を検討する段階で、取得資金の調達方法とその影響を整理しておくことが重要です。

このケースから学べる7つのポイント1. 種類株式の整理手続の順序と日程を逆算する2. 価格の算定根拠取引ごとに方法と資料を残す3. 報告ベースの収益認識時点と照合の統制をセットに4. 季節性・一過性四半期の数字で事前に開示する5. KPIの一貫性事業計画・見積りと同じ指標で6. 少人数の牽制社外監査役・相互監査・委員会7. 創業者の株式取得資金と担保の条件も開示対象に共通する考え方根拠と記録を残し説明できる状態に

図17 オーディオストックのⅠの部から筆者が整理

  • 種類株式の取得条項・転換比率を確認し、普通株式への整理と株式分割の手順と日程を決めている
  • 株式の発行・移動・SO発行ごとに、価格の算定方法と根拠資料を保管している
  • 外部からの報告に基づく収益について、認識時点と報告書の照合・承認の手続を文書化している
  • 季節性や一過性の収益を、四半期・月次の計画と実績で説明できる
  • 内部監査の担当者が自部門を監査しない体制と、取締役会・監査役会への報告ルートがある
  • 代表者による債務保証など関連当事者取引を一覧化し、解消の時期を決めている

よくある質問

Q1. 優先株式は上場前に必ず普通株式に転換する必要がありますか。

一般に、上場時には種類株式を普通株式に整理するケースが多く、オーディオストックでも取得条項に基づいてA・B・C種優先株式の全部を取得し、普通株式を交付したうえで消却しています。定款の取得条項の内容、転換比率、株主との合意事項などによって必要な手続が変わるため、主幹事証券会社や専門家と早めに手順を確認しておくことが大切です。

Q2. 著作権収入のように外部からの報告で金額が決まる売上は、どのように計上すればよいですか。

オーディオストックでは、管理事業者からの利用実績報告や配信事業者からの販売実績報告を受けた時点で収益を認識すると会計方針に記載しています。自社の契約で、いつ履行義務が充足され、対価の金額がいつ合理的に見積もれるのかを整理し、監査法人と協議したうえで方針を決めることが必要です。

Q3. 内部監査を兼務の担当者だけで行っても上場できますか。

少人数の会社では兼務の担当者による内部監査も見られます。オーディオストックでも、兼務2名が自己の属する部門を除く全部門を監査し、結果を代表取締役社長、取締役会、監査役会に報告する体制です。自己監査を避ける仕組みと、計画から改善確認までの運用記録を整えることが前提になります。

Q4. 業績に季節変動がある場合、上場審査で不利になりますか。

季節変動があること自体が直ちに問題になるわけではありません。重要なのは、変動の理由と程度を説明でき、それを織り込んだ事業計画を作り、予実管理ができていることです。オーディオストックは、分配サイクルによる偏りと四半期の売上・進捗率を事業等のリスクで開示しています。

最初の一歩は、資本政策と収益の流れの棚卸しから

オーディオストックのように、種類株式で資金を調達し、外部からの報告に基づく収益がある会社では、まず、これまでの株式の発行・移動・SOの発行を価格の根拠とあわせて時系列で一覧にし、収入の種類ごとに「誰から、どの情報に基づいて、いつ計上しているか」を整理することから始めるのがおすすめです。そのうえで、内部監査や関連当事者取引の解消を含めた上場準備のスケジュールを引くと、課題の優先順位が見えてきます。現状の課題を洗い出す方法としては、ショートレビューの活用も有効です。

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まとめ

株式会社オーディオストックは、岡山で創業し、ストックミュージックのライセンス販売と、音源の著作権・著作隣接権による収入を組み合わせた事業で成長し、2026年9月に東証グロース市場に上場しました。Ⅰの部からは、種類株式から普通株式への整理と株式分割、取引ごとの価格の算定根拠、報告ベースの収益認識と季節変動の開示、KPIと会計上の見積りのつながり、社外監査役中心の監査役会と任意の報酬委員会、兼務2名による相互監査、創業者の株式取得資金と担保設定予定の開示など、上場準備の実務に直結する具体例を読み取ることができます。

特に、業績の偏りや一過性の要因を数字で開示する書き方と、少人数の組織で監査の独立性を確保する体制は、多くの上場準備会社にとって参考になります。自社の状況に置き換えて、早い段階から論点を整理しておきましょう。上場準備の全体像はIPO準備の全体像(N-3期〜N期)で確認できます。

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ショートレビュー、資本政策、機関設計、内部監査・内部統制、会計方針と開示、Ⅰの部の作成、審査対応まで、上場準備の実務を公認会計士が支援します。

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公認会計士・税理士 鈴木佑也

この記事を書いた人鈴木 佑也(公認会計士・税理士)

公認会計士としての実務歴は13年以上、独立後は20社を超える支援に関与しています。労働者派遣事業と有料職業紹介事業の許可申請にかかる監査証明と合意された手続業務に対応しています。優成監査法人(現・太陽有限責任監査法人)で上場企業および上場準備企業の監査に従事し、太陽グラントソントン・アドバイザーズで財務デューデリジェンスと企業価値評価に携わりました。プロフィールを見る

本記事の根拠

免責:本記事は一般的な情報提供を目的とし、個別案件に対する法務、会計、税務その他の専門的助言を構成するものではありません。実際の対応は、最新の法令・取引所規則・公表資料を確認し、必要に応じて専門家へご相談ください。

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