※本記事は2026年10月6日時点の公表資料に基づきます。
2026年7月13日、札幌市に本社を置く介護事業者の株式会社元気な介護(英文社名 Genkinakaigo Co., Ltd)が、東京証券取引所のTOKYO PRO Market(以下「TPM」)に上場しました。上場に際して特定投資家向け取得勧誘等(一般市場の公募・売出しに当たる勧誘)は行わず、「発行者情報」を公表しての上場です。本記事では、JPXの新規上場会社情報に掲載された同社の発行者情報を読み、上場準備の実務で参考になる点を公認会計士の視点で整理します。
結論からいえば、元気な介護のケースは「売上高88億円規模、連結従業員900名超、208拠点の介護事業者が、直前1期の監査と担当J-Adviserの調査を経て、資金調達を伴わずにTPMへ上場した例」です。事業承継型M&Aの連続(のれん・負ののれん)、介護報酬の請求先である国民健康保険団体連合会への売上の集中、上場申請直前の行政処分と事業等のリスクでの開示、代表者による借入の債務保証、自己資本比率15%台の財務体質など、規模の大きい労働集約型ビジネスがTPMを使うときの論点が具体的に読み取れます。
この記事の見出し
- 元気な介護はどんな会社で、いつTPMに上場したのか
- なぜTOKYO PRO Marketを選んだのか
- TOKYO PRO Marketの上場の仕組みを元気な介護の記載で確認する
- 一般市場(グロース・スタンダード)とどこが違うのか
- 事業内容と収益モデル:住まいと在宅サービスを組み合わせる
- 沿革と上場までの道のり
- 業績はどう推移しているのか
- 資本政策と株主構成:株式移動・第三者割当なしの上場
- コーポレート・ガバナンス:監査役会設置会社で社外取締役3名
- 内部監査・内部統制:代表取締役直轄の内部監査室
- 会計・開示の論点
- 事業等のリスクと上場準備で問われやすい点
- 一般市場へのステップアップを考える会社への示唆
- 上場準備会社が元気な介護の事例から学べること
- よくある質問
- まとめ
- 本記事の根拠
元気な介護はどんな会社で、いつTPMに上場したのか
元気な介護は、2004年3月に有限会社アイケア札幌西として札幌市で設立され、2015年4月に現在の商号に変更しました。事業所のブランドは「くらしさ」です。当社と子会社10社で、北海道・岩手県・宮城県・東京都・千葉県・神奈川県・大阪府・広島県・福岡県において総合的な介護サービス事業を展開しており、セグメントは介護サービス事業の単一セグメントです(ほかに温泉施設事業があります)。決算期は6月で、上場時点の直前連結会計年度は第22期(2025年6月期)です。
上場の手続面では、2026年6月12日に新規上場の申請が受け付けられ(同日に発行者情報を公表)、6月26日に上場承認、7月13日に上場しました。担当J-Adviserはフィリップ証券株式会社です。申請受付から上場承認までは10営業日で、TPMで「原則として上場申請から10営業日後に上場を承認」とされている流れどおりの日程です。
図1 発行者情報の記載とJPXの新規上場会社情報(申請受付日・上場承認日・上場日)をもとに作成
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社元気な介護(Genkinakaigo Co., Ltd)、証券コード599A |
| 市場 | 東京証券取引所 TOKYO PRO Market |
| 上場日 | 2026年7月13日 |
| 上場承認日 | 2026年6月26日 |
| 申請受付日 | 2026年6月12日(発行者情報の公表日) |
| 担当J-Adviser | フィリップ証券株式会社 |
| 上場時の開示書類 | 発行者情報(特例110条3項。特定投資家向け取得勧誘等なし) |
| 本店 | 北海道札幌市北区 |
| 設立 | 2004年3月(有限会社アイケア札幌西) |
| 決算期 | 6月(第22期=2025年6月期) |
| 事業 | 介護福祉事業(単一セグメント)、ほかに温泉施設事業 |
| 従業員 | 連結936名(臨時900名)、提出会社638名(臨時645名)、2026年5月31日現在 |
| 監査 | かがやき監査法人(第22期の連結財務諸表、第23期中間は期中レビュー) |
提出会社の従業員は638名で、平均年齢49歳、平均勤続年数5.8年、平均年間給与3,111千円と記載されています。連結子会社は、食材を仕入れる食品卸の株式会社らしっくのほか、広島・仙台・盛岡・大阪・東京・札幌・福岡の介護事業会社で、いずれも100%子会社です。
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なぜTOKYO PRO Marketを選んだのか
元気な介護の発行者情報には、「上場目的」や「TPMを選んだ理由」を独立した項目として説明する記載はありません。関連する記載として、2026年4月1日の株式分割と単元株制度の導入の目的が「当社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ること」とされています。また「対処すべき課題」では、人材の確保と教育、社内管理体制の強化、財務体質の改善などが挙げられています。本記事では、これ以上に同社の選択理由を推測することは控えます。
一般論として、TPMには一般市場と異なる特徴があります。形式基準(株主数・流通株式・利益の額などの数値基準)がなく、上場時に資金調達を行わない上場も可能です。東証は2026年4月から、新規上場時に「なぜTPMに上場するのか・どう活用するのか」という上場目的を検討・開示するよう要請しています(規程上の義務ではなく「お願い」です)。東証が公表した2026年6月15日時点の集計では、開示済みの会社は約59%で、上場目的として多いのは社内体制強化・営業力強化・採用力強化であり、「増資」を挙げた会社は1割程度でした。TPM上場は必ずしも資金調達を目的とするものではない、という点は押さえておきたいところです。
TOKYO PRO Marketの上場の仕組みを元気な介護の記載で確認する
審査の主体は担当J-Adviser
TPMでは、東証が資格を認定したJ-Adviserが、上場を目指す会社の上場適格性を調査・確認します。上場適格性要件は、企業としての相応性、事業の公正・忠実な遂行、規模や成熟度に応じたコーポレート・ガバナンスと内部管理体制、適正な開示を行える体制、反社会的勢力との関係がないことなどの5項目です。J-Adviserは「上場適格性に係る宣誓書」を作成して東証に提出し、東証も意向表明後に面談を行います。形式基準がないことは「審査がない」ことを意味しません。
元気な介護の発行者情報でも、J-Adviserの役割には上場適格性要件に関する助言・指導と上場申請手続のマネジメントが含まれると説明されています。「運転資本」の項目では、上場予定日(2026年7月13日)から12か月間の運転資本について、自己資本と金融機関からの借入による資金調達が可能であることから十分であると記載されており、上場適格性要件の「企業としての相応性」で確認される項目に対応する記載になっています。
図2 JPX「2025 上場ガイドブック TOKYO PRO Market編」等をもとに一般的な流れを整理したもの。形式基準(数値基準)はなく、担当J-Adviserが上場適格性を調査・確認する
上場時の書類は「発行者情報」
TPMに上場する際、特定投資家向け取得勧誘等(いわゆるプロ私募・特定投資家私売出し)を行う会社は「特定証券情報」を公表します。元気な介護は上場に際してこれらの勧誘を行わないため、表紙に「特定上場有価証券に関する有価証券上場規程の特例第110条第3項の規定により、発行者情報に相当する情報を公表いたします」と記載しています。上場後は、年次と中間の発行者情報を、それぞれ期末後3か月以内に公表することになります。
監査の面では、第22期(2025年6月期)の連結財務諸表について特例110条5項に基づくかがやき監査法人の監査を受けており、第20期と第21期の連結財務諸表は監査を受けていない旨が明記されています。第23期中間(2025年7月1日〜12月31日)の中間連結財務諸表は期中レビューを受けています。TPMの上場前の監査期間は「最近1年間」とされており、一般市場の新規上場で一般に求められる直前2期の監査と比べて短い点が特徴です。
図3 金融商品取引法27条の31と、発行者情報表紙の「取引所金融商品市場等に関する事項」の記載をもとに作成
特定投資家向けの市場であること
TPMは金融商品取引法上の「特定取引所金融商品市場」で、一般投資家は買付けができません(保有株式の売却は可能です)。発行者情報の「投資者に対する注意事項」でも、TPMは特定投資家等を対象とした市場で、上場会社は高い投資リスクを含む場合があると記載されています。また、発行者情報の公表時の役員は、重要な事項の虚偽記載や記載漏れについて損害賠償責任を負う旨が記載されています。
一般市場(グロース・スタンダード)とどこが違うのか
TPMと一般市場の主な違いを、JPXの公表資料に基づいて整理します。
| 項目 | TOKYO PRO Market | 一般市場(グロース・スタンダード) |
|---|---|---|
| 市場の位置づけ | 特定取引所金融商品市場(特定投資家向け) | 一般投資家も売買できる市場 |
| 買付けできる投資家 | 特定投資家等(一般投資家は買付け不可、売却は可) | 制限なし |
| 形式基準(数値基準) | なし | 株主数・流通株式などの形式基準あり |
| 審査 | 担当J-Adviserが上場適格性を調査・確認(東証も面談) | 主幹事証券の引受審査と東証の上場審査 |
| 申請から承認まで | 原則として申請から10営業日後に承認 | 東証の上場審査を経て承認 |
| 上場時の開示書類 | 特定証券情報(勧誘を行わない場合は発行者情報に相当する情報) | 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)・有価証券届出書等 |
| 上場前の監査期間 | 最近1年間 | 一般に直前2期 |
| 継続開示 | 発行者情報(年次・中間、各期末後3か月以内) | 有価証券報告書・半期報告書 |
| 四半期開示 | 任意 | 取引所規則上の四半期決算短信 |
| 内部統制報告書 | 任意 | 提出が必要 |
| 一般市場への移行 | TPMの上場廃止と一般市場への新規上場として扱われる | - |
事業内容と収益モデル:住まいと在宅サービスを組み合わせる
元気な介護の主力は住宅型有料老人ホームで、発行者情報では「安定的なストック型収益の基盤」と位置づけられています。住宅型有料老人ホームでの住居の提供を基盤に、同一建物内や近隣で「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」や「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせ、利用者の状態に応じた包括的な介護サービスを提供するのが主たるサービス形態です。定期巡回と小規模多機能は、利用者ごとの要介護度に応じた月額の定額報酬で収益が構成されるため、単価の安定性が高いと説明されています。
事業等のリスクでは、認知症高齢者や中重度要介護者を主な対象とし、年金の範囲内で利用可能な価格設定を基本とした事業モデルであると説明されています。
図4 発行者情報「事業の内容」をもとに作成。拠点数は2026年5月31日現在
拠点は、政令指定都市と中核市を中心に、同一エリアに複数の事業所を置く「ドミナント展開」で構成されています。2026年5月31日現在の事業区分別の拠点数は次のとおりで、合計は208拠点です。
| 事業区分 | 拠点数 |
|---|---|
| 住宅型有料老人ホーム | 29 |
| 住宅(サービス付き高齢者向け住宅・運営受託) | 28 |
| 通所介護(デイサービス) | 20 |
| 訪問介護 | 19 |
| 居宅介護支援 | 17 |
| 小規模多機能型居宅介護 | 15 |
| 訪問看護 | 14 |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 13 |
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 10 |
| 介護付き有料老人ホーム/特定施設入居者生活介護 | 各8 |
| 認知症対応型通所介護/地域密着型通所介護 | 各7 |
| その他(福祉用具4、看護小規模多機能3、放課後等デイ2、短期入所・生活介護・就労継続支援B型・温泉施設 各1) | 13 |
| 合計 | 208 |
売上の大半は介護報酬で、請求先は各地域の国民健康保険団体連合会(国保連)です。第22期の主な相手先別販売実績は、北海道国民健康保険団体連合会が2,232,285千円(総販売実績の25.2%)、大阪府国民健康保険団体連合会が1,708,471千円(19.3%)でした。金融商品に関する注記では、売掛金の大半は国保連等の保険者であるため信用リスクは僅少と説明されています。一方で、介護報酬は原則3年ごとに見直されるため、事業等のリスクには報酬改定や制度変更の影響が挙げられています。
介護保険サービスは事業所ごとに都道府県知事や市区町村長の指定を受ける必要があり、発行者情報にはサービス種類ごとの根拠法令、指定の有効期間(多くは6年間)、主な指定取消事由を一覧にした表が掲載されています。人員配置基準や運営基準を守れない場合や不正請求があった場合には指定の取消・停止の可能性があり、組織的関与が認められると「連座制」により同一サービス類型の他事業所にも影響が及ぶことも記載されています。許認可が事業の前提となる会社では、この種の整理が開示と内部管理の出発点になります(参考:IPOで許認可はどこまで見られるか)。
沿革と上場までの道のり
元気な介護は、創業者の滝野賢次郎氏がアイケアグループの一社として設立した会社です。2014年2月に滝野氏が保有株式の一部を譲渡し、現在の代表取締役社長である池田元気氏が筆頭株主となりました。2015年4月に現商号へ変更し、その後は子会社の取得と吸収合併を重ねて拠点を広げています。
上場準備の面では、2019年7月のストック・オプション付与、第22期の監査、2026年4月の株式分割を経て、6月に上場申請を行っています。
図5 発行者情報「沿革」「株式等の状況」から主な項目を抜粋
事業承継型M&Aで拠点を広げてきた
元気な介護の特徴は、新規開設と並行して「事業継承型M&A」を積極的に進めてきた点です。直近では、事業譲受、株式取得、吸収分割、一般社団法人の実質的な支配権の獲得と、異なる法的形式の取引が続いています。対処すべき課題では、M&Aによる投資案件は「大概1~3年で黒字化し、回収に入って行けるビジネスモデル」を確立していると記載されています。
会計処理も取引ごとに異なります。YSW、廣辯からの吸収分割、アート園では超過収益力としてのれんを計上し、10年で均等償却しています。一方、株式会社サンライフは取得対価0円の株式取得で、時価純資産が取得原価を上回ったため負ののれん発生益17,877千円を計上しました。企業結合注記では、サンライフについて、既存の定期巡回サービスを同社のサ高住に導入し、入居率(約50%)を改善して黒字転換を図る方針が説明されています。2026年2月には一般社団法人仁生会にしぼりについて、当社グループの役員が社員の過半数を占めることになったため「実質支配力基準」で子会社化し、負ののれん発生益31,158千円が中間連結財務諸表の後発事象として記載されています。
図6 発行者情報「企業結合等関係」「重要な後発事象」より。アート園と仁生会にしぼり(現・一般社団法人くらしさ)は第22期末後の取引
M&Aを繰り返す会社では、取得のたびに企業結合の会計処理と注記を整え、のれんの減損も継続的に検討する必要があります(参考:IPO審査でのれんの減損リスクはどう見られるか)。また、事業等のリスクの「M&Aに関するリスク」では、介護事業特有のリスクとして「指定取消事由に該当する過去事案や法令違反が判明するリスク」が挙げられており、デューデリジェンスで許認可と運営基準の遵守状況を確認することの重要性がうかがえます。
業績はどう推移しているのか
| 項目(千円) | 第20期 2023年6月期 | 第21期 2024年6月期 | 第22期 2025年6月期 | 第23期中間 2025年12月 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,649,979 | 8,092,546 | 8,852,858 | 5,150,390 |
| 経常利益 | 278,422 | 472,221 | 150,700 | 74,902 |
| 親会社株主に帰属する当期(中間)純利益 | 146,729 | 232,278 | 79,766 | 48,738 |
| 純資産額 | 895,732 | 1,128,010 | 1,207,777 | 1,256,516 |
| 総資産額 | 6,858,589 | 7,076,983 | 7,951,144 | 8,322,614 |
| 自己資本比率 | 13.1% | 15.9% | 15.2% | 15.1% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 540,281 | 602,284 | 137,011 | 337,873 |
| 従業員数(臨時) | 693(667) | 725(723) | 908(856) | 946(901) |
売上高は第20期の6,649,979千円から第22期の8,852,858千円へ増加しています。第22期は前期比9.4%の増収でしたが、営業利益は102,086千円(前期比70.6%減)、経常利益は150,700千円(同68.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は79,766千円(同65.7%減)と減益でした。なお、第20期・第21期の数値は監査を受けていない数値です。
図7 発行者情報「主要な経営指標等の推移」より。百万円未満四捨五入。第20期・第21期は監査を受けていない数値。第23期中間(売上高5,150、経常利益75、純利益49)は期間が異なるため掲載していない
第22期の減益の中身
連結損益計算書を見ると、第22期は売上総利益が1,060,089千円(前期1,141,277千円)に減る一方、販売費及び一般管理費は958,003千円(前期793,573千円)に増えています。営業外収益には助成金収入131,542千円があり、営業利益102,086千円を上回る規模です。営業外費用では支払利息66,939千円と支払手数料33,904千円が計上されています。特別損益では、サンライフの取得に伴う負ののれん発生益17,877千円の一方、「介護報酬返還損」48,343千円が特別損失に計上されました。注記によれば、人員欠如に伴う減算と加算の一部が算定不可となったことによる介護報酬の自主返還金です。
税金費用では、税効果会計の注記に「賃上げ促進税制による税額控除」が繰延税金資産の項目として挙げられ、法定実効税率34.20%と税効果会計適用後の負担率26.57%の差異の要因として「各種税額控除等」が△40.80ポイント計上されています。
図8 連結損益計算書より。その他の営業外収益は受取利息・その他の合計。特別損益は特別利益17,886と特別損失60,322(介護報酬返還損48,343等)の純額
人員配置基準と報酬の加算・減算が結びつく介護事業では、人員基準と加算要件を毎月確認する仕組みが、売上の正確性を支える内部統制になります。
財政状態と資金調達
第22期末の総資産は7,951,144千円で、建物及び構築物3,187,443千円、土地1,025,359千円と、介護施設の不動産が大きな割合を占めます。負債側では長期借入金(1年内返済予定分を含む)が4,392,364千円、社債(同)が587,000千円あり、純資産は1,207,777千円、自己資本比率は15.2%です。建物・土地・関係会社株式の計3,790,046千円が借入金等3,779,408千円の担保に供されています。
キャッシュ・フローでは、第22期に有形固定資産の取得で514,291千円、吸収分割で230,000千円を支出し、長期借入れ1,532,000千円で資金を調達しています。対処すべき課題では、設備投資による有利子負債比率が高い水準で推移していることを認め、有利子負債の圧縮と自己資本比率の向上を図るとしています。
図9 連結貸借対照表より。百万円未満四捨五入。固定資産には繰延資産14百万円を含めて表示
読みながら、自社の場合はどうなるかが気になっていませんか
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資本政策と株主構成:株式移動・第三者割当なしの上場
発行者情報の「株主の状況」(潜在株式を含む3,900,000株に対する割合)によれば、筆頭株主は代表取締役社長の池田元気氏(1,190,000株、30.51%)で、監査役の石川結子氏(680,000株、17.44%)、岩田地崎建設株式会社(7.69%)、創業者の滝野賢次郎氏(5.38%)、三共電気工業株式会社(3.59%)などが続きます。専務取締役の幸坂侑哉氏と常務取締役の島田直樹氏の各250,000株(6.41%)は、全て新株予約権による潜在株式です。発行済株式に対する池田氏の議決権比率は、関連当事者注記で直接35.0%と記載されています。
株主数は26名(その他の法人2名、個人24名)です。第四部「株式公開情報」の特別利害関係者等の株式等の移動状況と第三者割当等の概況は、いずれも「該当事項はありません」とされています。記載対象期間(直前事業年度末の2年前から上場日の前日まで)に株式の移動や第三者割当がなかったため、移動価格や発行価格の算定根拠を説明する必要がなかったケースです。上場前に株式を動かす場合の論点は、上場前に株式を動かすとどうなるか(継続所有の確約)で解説しています。
図10 第四部「株主の状況」より。割合は新株予約権による潜在株式500,000株を含む3,900,000株に対するもの。発行済株式(3,400,000株)に対する代表者の議決権比率は直接35.0%(関連当事者注記)
株式分割とストック・オプション
元気な介護は、2026年3月16日の取締役会決議により、4月1日付で普通株式1株を1,000株に分割し、発行済株式は3,400株から3,400,000株になりました。3月31日の臨時株主総会で発行可能株式総数を13,600,000株とし、100株を1単元とする単元株制度を導入しています。分割前の株式数が3,400株と少なく、資本金は10,000千円のまま、資本剰余金もない資本構成です。
ストック・オプションは第1回新株予約権の1回のみで、2018年9月25日の定時株主総会で決議し、2019年7月1日に取締役2名へ付与しています。目的となる株式は分割後500,000株、行使価額は分割前の45,200円から1円未満を切り上げて46円に調整されています。権利確定条件は付されておらず、公正な評価単価は未公開企業として本源的価値で算定(株式価値はDCF法による価格を勘案)し、費用計上額は「該当事項はありません」とされています。潜在株式は発行済株式の14.7%、潜在株式を含む総数の12.82%に当たります。
図11 発行者情報「株式等の状況」「ストック・オプション等関係」より。潜在株式比率は本記事の計算
コーポレート・ガバナンス:監査役会設置会社で社外取締役3名
元気な介護は監査役会設置会社です。取締役会は取締役7名(うち社外取締役3名)で、原則毎月1回の定時取締役会と必要に応じた臨時取締役会を開いています。監査役会は監査役3名(うち社外監査役2名)です。このほか、常勤の取締役や部長で構成する経営会議(毎月1回以上、代表取締役の諮問的な役割)、内部統制委員会(年3回)、コンプライアンス委員会(毎月1回、内部通報制度の運用報告を含む)、リスク管理委員会(6月・12月の年2回)が置かれています。
TPMでは、一般市場のような機関設計の形式要件は示されておらず、上場適格性要件として「企業の規模や成熟度等に応じて」ガバナンスと内部管理体制が整備・機能していることが求められます。元気な介護は、監査役会と社外取締役を置いた体制で上場しています(参考:IPO審査の「機関設計」とは)。
図12 発行者情報「コーポレート・ガバナンスの状況」をもとに作成
| 役職 | 氏名 | 主な経歴・備考 |
|---|---|---|
| 代表取締役社長 | 池田 元気 | 税理士法人、介護会社の経理課長等を経て2012年入社、同年11月から代表取締役。1,190,000株を所有 |
| 専務取締役 福祉事業本部長 | 幸坂 侑哉 | 2012年入社。複数の子会社の代表取締役を兼務 |
| 常務取締役 管理部長 | 島田 直樹 | 会計事務所等を経て2014年入社、2015年から取締役 |
| 取締役 | 谷村 直子 | 吸収合併したエブリーの出身 |
| 社外取締役 | 池田 裕一 | 公認会計士。監査法人出身。代表取締役とは血縁関係なし |
| 社外取締役 | 松浦 良一 | 銀行・証券会社出身、札幌証券取引所理事を歴任 |
| 社外取締役 | 矢田 英之 | 弁護士 |
| 常勤監査役(社外) | 貝塚 正則 | 銀行出身 |
| 監査役 | 石川 結子 | 元当社取締役。680,000株を所有 |
| 監査役(社外) | 石黒 亮一 | 税理士。監査法人での勤務経験 |
社外取締役・社外監査役と当社との間に人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はないとされる一方、社外役員の独立性に関する基準や方針は「特段の定めはありません」と記載され、選任に際しては取引関係等を考慮しているとされています。役員報酬(第22期)は、社外取締役を除く取締役6名に83,000千円、社外監査役を除く監査役1名に2,400千円、社外役員5名に14,700千円で、計100,100千円がすべて基本報酬です。社外役員とは責任限定契約を締結しています。
代表者による債務保証は関連当事者取引として開示
関連当事者注記では、代表取締役の池田元気氏が当社の銀行借入(第22期末の保証残高1,419,041千円)と不動産賃貸借契約(年間支払賃料167,985千円)について債務保証をしていること、専務取締役の幸坂侑哉氏が不動産賃貸借契約(同14,982千円)と連結子会社の銀行借入(保証残高405,155千円)について債務保証をしていることが記載されています。いずれも保証料等の支払はありません。注記には保証の解消予定についての記載はありません。
役員による債務保証は、上場準備で必ず整理を求められる典型的な取引です。上場後も継続するのか、金融機関と交渉して解消するのか、方針と時期を決め、開示に反映させる必要があります(参考:社長個人と会社の取引はどう解消するか、関連当事者との取引はどこまで開示するか)。
図13 第22期(2025年6月期)連結財務諸表の関連当事者注記より。いずれも保証料等の支払はない
内部監査・内部統制:代表取締役直轄の内部監査室
内部監査室は「内部監査管掌役員・内部監査室部長1名、内部監査室員3名の5名体制」と記載されています。内部監査は代表取締役直轄で、内部監査規程と内部監査計画書に基づいて各部門の業務遂行状況を監査し、結果は内部監査報告書として代表取締役と被監査部門に報告されます。被監査部門には改善事項を指摘し、改善状況を確認します。内部監査担当者は監査役・監査法人と面談等で情報を共有し、三者は監査計画、進捗、結果について情報交換を行っているとされています。
内部統制の整備状況としては、取締役会規程・職務分掌規程・職務権限規程に基づいて業務を分担し、特定の組織や担当者に業務・権限が集中しないようにしていると記載されています。監査役は経営企画室と連携して内部統制の整備運用状況を把握しているとされ、リスク管理の主管部署は経営企画室です。事業等のリスクでは、福祉事業本部が各事業所の運営体制を常時指導・監督していると説明されています。
図14 発行者情報「コーポレート・ガバナンスの状況」をもとに作成
内部監査室を設ける際は、人数だけでなく、監査人が自部門を監査しない体制(自己監査の回避)や、監査役・監査法人との連携の実態が問われます(参考:内部監査の担当者と兼務(自己監査の回避)、監査役監査・内部監査・会計監査(三様監査))。TPMでは内部統制報告書の提出は任意ですが、上場適格性要件として内部管理体制の整備・運用は確認されます。
会計・開示の論点
収益認識:役務の提供が完了した月に計上
収益認識の会計方針では、介護福祉事業について、顧客との契約に基づいて介護福祉サービスを提供する義務を負い、役務の提供が完了した月を基準に収益を認識すると記載されています。福祉用具貸与は「リース取引に関する会計基準」に基づいて収益を認識しており、顧客との契約から生じる収益とは区分して「その他の収益」252,549千円(第22期)として表示されています。契約負債9,679千円は、有料老人ホームの入居者家賃等の前受金です。
実務上のポイントは、加算・減算の要件を満たしているかを請求前に確かめる統制と、返還が生じた場合の処理にあります(参考:上場審査で問われる収益認識)。
固定資産の減損:エリア単位のグルーピング
重要な会計上の見積りとして挙げられているのは固定資産の減損です。投資の意思決定をエリア(市区町村)単位で行っていることから、エリアをキャッシュ・フローを生み出す最小単位としてグルーピングしています。ただし、居宅介護支援事業は原則として利用者の過半が自社のサービスを利用しないため事業所単位、温泉宿泊施設事業は同一エリア内の介護事業所と相互補完的な関係にないため単独のグルーピングです。将来キャッシュ・フローの主要な仮定は、事業所等の稼働率、顧客単価、利用者数の推移予測とされています。
第21期には温泉宿泊施設(北海道登別市)、宮城県角田市のデイサービス等、宮城県大崎市の遊休資産で計112,564千円、第22期には温泉宿泊施設の土地で2,163千円の減損損失を計上しています。グルーピングの単位の理由まで説明している点は参考になります。
図15 発行者情報「重要な会計上の見積り」「減損損失」の注記をもとに作成
のれん・負ののれんと新しいリース会計基準
のれんは、その効果が及ぶ期間を個別に見積もり、20年以内の合理的な年数で定額法により償却し、金額が僅少な場合は発生年度に全額償却する方針です。第22期末ののれんは301,893千円、のれん償却額は42,620千円でした。未適用の会計基準では、借手のすべてのリースについて資産・負債を計上する新しいリース会計基準を2028年6月期の期首から適用する予定で、影響額は評価中とされています。発行者は土地建物等を連結会社以外から賃借しており、半年間の賃料は333,260千円と記載されています。賃借物件が多い介護事業者にとって、適用準備の負担が大きくなりうる論点です。
監査法人と監査報酬
会計監査はかがやき監査法人で、第22期の監査を執行した公認会計士は2名、補助者は公認会計士6名とその他1名です。監査証明業務に基づく報酬は14,000千円で、非監査業務の報酬はありません。M&Aが多い会社ほど企業結合の会計処理の検討に時間がかかるため、監査法人との契約は早めに進めておきたいところです(参考:監査法人はいつまでに決めるか)。
事業等のリスクと上場準備で問われやすい点
事業等のリスクには、競合環境、法的規制、行政施策・制度改正、労働市場動向、人材確保と人材流出、介護事故、感染症、自然災害、風評、個人情報管理、減損会計、AI・ICTへの対応、資金調達、M&A、高齢者虐待等の発生リスク、J-Adviserとの契約の16項目が挙げられています。
事業所での事案と行政処分の開示
「高齢者虐待等の発生リスクについて」では、2024年1月に当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅で、夜勤の派遣従業員による入居者への暴行行為が発生したことが記載されています。当該従業員は逮捕され、警察の捜査で暴行行為と入居者の死亡との間に直接的な因果関係は認められないとされ、最終的に傷害罪により罰金刑を受けたとされています。会社は高齢者虐待防止法上の高齢者虐待に該当する可能性がある事案として第三者委員会を設置し、2025年6月に報告書を受領しました。
その後、2026年5月29日付で札幌市から、定期巡回・随時対応型訪問介護看護「リーフィール」について、指定の一部の効力停止(介護報酬請求額の上限を7割とする制限、3か月間)の行政処分を受けたことも記載されています。上場申請の約2週間前の処分です。会社は、処分の対象は1事業所に限られ、既存利用者へのサービス提供は継続しており、グループ全体への影響は軽微と認識しているとしたうえで、第三者委員会の提言を踏まえた再発防止策をグループ全体で実施し、内部監査室によるモニタリングを行っていると説明しています。
図16 発行者情報「事業等のリスク(高齢者虐待等の発生リスクについて)」「連結損益計算書関係」より
上場準備の途中で重大な事案や行政処分が生じた場合、事実関係、原因、再発防止策、業績への影響を、事業等のリスクなどで具体的に開示することが求められます。開示の前提として、第三者委員会の報告書の提言を誰がどう実行し、内部監査でどう確かめるかという体制が整っていることが重要です。内部通報制度の運用も確認されやすい項目です(参考:内部通報体制は上場審査でどこまで見られるか)。
J-Adviser契約は上場維持の前提
TPM上場会社に特有のリスクとして、担当J-Adviserとの契約があります。元気な介護の発行者情報には、契約を解除し、かつ他の担当J-Adviserを確保できない場合はTPMから上場廃止となる旨と、フィリップ証券が即日無催告で解除できる事由(債務超過、銀行取引の停止、発行者情報等の提出遅延、虚偽記載又は不適正意見等、反社会的勢力の関与など。条項は①から⑳まで並び、このうち④は、③(破産・再生・更生手続等)に該当しても再建計画を開示した場合には原則として解除しないとする例外規定です)が具体的に記載されています。公表日現在、解除条項に該当する事象は生じていないとされています。
図17 発行者情報「事業等のリスク(J-Adviserとの契約について)」をもとに作成
一般市場へのステップアップを考える会社への示唆
元気な介護の発行者情報には、一般市場への市場変更など将来の上場市場に関する計画の記載はありません。そのため同社の方針については触れず、一般論として整理します。TPMから一般市場へ移る場合は、「市場区分の変更」ではなく、TPMを申請により上場廃止したうえで一般市場に新規上場する扱いです(2025年12月にTPMからグロース市場に移ったAlbaLinkの例)。
東証は2025年11月の資料で、TPMから一般市場への上場審査は非上場企業と同様に一から確認が行われていると現状を整理し、2026年4月の資料で、TPMでの実績を勘案した一般市場の上場審査の効率化や開示様式の共通化・簡素化を「26年秋めど」に予定すると公表しています(本記事執筆時点で実施済みかどうかは確認できていません)。一般市場を視野に入れる会社は、監査期間や内部統制報告制度への対応を逆算して準備しておく必要があります。
上場準備会社が元気な介護の事例から学べること
図18 本記事で取り上げた論点のまとめ
- 監査は直前1期でも過年度の数値は説明が必要:未監査の期の数値は、その旨を明記して開示されています。
- M&Aは取得ごとに会計処理と注記を整える:のれん・負ののれん、取得関連費用、実質支配力基準など、取引の形式に応じた処理が必要です。
- 介護報酬の算定は売上の正確性そのもの:人員基準と加算要件の確認が、返還リスクを抑える内部統制になります。
- 事案と行政処分は具体的に開示する:事実、原因、再発防止策、影響の見込みをそろえて説明しています。
- 役員保証の扱いは早めに方針を決める:関連当事者取引として開示され、解消の方針も問われます。
- 上場目的(なぜTPMか、どう活用するか)を社内で言語化している
- 監査を受ける事業年度とJ-Adviserの調査期間から上場時期を逆算している
- 許認可・指定の一覧と、更新期限・取消事由を管理している
- 報酬の加算・減算や人員基準の充足を請求前に確認する統制がある
- M&Aごとに企業結合の会計処理と注記の作成手順が決まっている
- 役員による債務保証や関連当事者取引の解消方針を決めている
よくある質問
発行者情報の表紙に、上場に際して特定投資家向け取得勧誘又は特定投資家向け売付け勧誘等を実施しないと記載されています。上場時の公募による資金調達や売出しは行っていません。
TPMの上場前の監査期間は「最近1年間」です。元気な介護は第22期(2025年6月期)の連結財務諸表の監査と、第23期中間の期中レビューを受けています。第20期と第21期は監査を受けていない数値として開示されています。
J-Adviser契約は上場維持の前提です。契約が解除され、他の担当J-Adviserを確保できない場合は上場廃止になります。元気な介護の発行者情報には、即日無催告で解除できる事由が具体的に列挙されています。
最初の一歩は「許認可と報酬算定の棚卸し」から
介護事業のように許認可と公定価格の上に成り立つビジネスでは、上場準備の最初に、事業所ごとの指定・更新期限、人員配置基準の充足状況、加算の算定要件を棚卸しすることをおすすめします。自社の課題を洗い出すには、まずショートレビューを受けるのが近道です。
まとめ
元気な介護は、札幌市を本拠に9都道府県で208拠点を展開する介護事業者で、2026年7月13日にTOKYO PRO Marketへ上場しました。特定投資家向け取得勧誘等を行わず、直前1期の監査を受けた発行者情報で上場しており、申請受付から上場承認までは10営業日でした。
発行者情報からは、事業承継型M&Aの連続とその会計処理、国保連への売上の集中と介護報酬制度の影響、介護報酬返還損や行政処分の開示、代表者による債務保証、自己資本比率15%台の財務体質など、規模の大きい介護事業者がTPMを使う際の論点を具体的に読み取ることができます。TPMを検討する会社にとっては、形式基準がないからこそ、自社の事業の前提となる許認可と内部管理を「どの水準で説明できるか」を整えておくことが大切だといえます。
ショートレビュー、資本政策、機関設計、内部監査・内部統制、会計方針と開示、Ⅰの部の作成、審査対応まで、上場準備の実務を公認会計士が支援します。
公認会計士としての実務歴は13年以上、独立後は20社を超える支援に関与しています。労働者派遣事業と有料職業紹介事業の許可申請にかかる監査証明と合意された手続業務に対応しています。優成監査法人(現・太陽有限責任監査法人)で上場企業および上場準備企業の監査に従事し、太陽グラントソントン・アドバイザーズで財務デューデリジェンスと企業価値評価に携わりました。プロフィールを見る
本記事の根拠
- 東京証券取引所 TOKYO PRO Market 新規上場会社情報「元気な介護 発行者情報」(2026年6月12日公表)
- 日本取引所グループ「新規上場会社情報(TOKYO PRO Market)」
- 日本取引所グループ「TOKYO PRO Market 概要」
- 日本取引所グループ「特定投資家制度の概要」
- 日本取引所グループ「J-Adviser制度」
- 日本取引所グループ「TOKYO PRO Market 上場基準」
- 日本取引所グループ「2025 上場ガイドブック TOKYO PRO Market編」
- 東京証券取引所「TOKYO PRO Marketの今後の方向性」(2026年4月3日)
- 東京証券取引所「上場目的の開示状況」(2026年6月15日時点)
- 東京証券取引所「プロマーケットの今後の方向性について」(2025年11月13日)
- 日本取引所グループ「上場廃止の決定:(株)AlbaLink」(2025年11月11日)
免責:本記事は一般的な情報提供を目的とし、個別案件に対する法務、会計、税務その他の専門的助言を構成するものではありません。実際の対応は、最新の法令・取引所規則・公表資料を確認し、必要に応じて専門家へご相談ください。
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