無対価合併(子会社同士の吸収合併)の要点
親会社が100%保有する子会社同士の無対価合併は、共通支配下の取引として、存続会社が消滅会社の資産と負債を帳簿価額のまま引き継ぎます。株式を交付しないため資本金は増えず、消滅会社の資本金と資本剰余金はその他資本剰余金に、利益剰余金はその他利益剰余金に計上します。
- のれんも合併損益も生じず、100%子会社同士なら連結上の損益や純資産も変わりません(繰越欠損金の引継ぎなどで税金費用が変わる場合を除きます)
- 税務上、子会社同士の無対価合併が適格合併になるには、原則として、すべての株主について両社の株式の保有割合が等しいことが必要です(合併後も完全支配関係が続く見込みであることなども要件です)
- 会社法の手続では、債権者保護手続に1か月以上の異議期間が必要です
2026年10月19日更新
吸収合併の手続・会計・税務の全体像は吸収合併とは?手続の流れと会計処理・適格合併の要件を解説で解説しています。
上場準備の過程では、関係会社を整理するために子会社同士を合併させることがあります。親会社が両社の株式を100%持っている場合、対価を交付しない無対価の合併にすることが多くあります。
この処理は共通支配下の取引として、帳簿価額を引き継ぐ形で行われます。ただし、株主資本の内訳をどう引き継ぐか、抱合せ株式があるとどうなるか、税務で適格になる要件は何かといった点で、押さえておくべき論点があります。
この記事では、子会社同士の吸収合併について、会計処理と税務の適格要件を整理します。
- 共通支配下の取引として帳簿価額で引き継ぐこと
- 無対価の場合に資本金や準備金がどの科目に引き継がれるか
- 親会社が子会社を合併する場合との損益の違い
- 無対価合併が税務上の適格合併になるための要件
図 子会社同士の吸収合併の処理の判定

子会社同士の合併 判定・仕訳・手続チェックシート(無対価合併対応)
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この記事の見出し
📌 共通支配下の取引として処理する
親会社が100%保有する子会社同士の合併は、企業結合に関する会計基準でいう共通支配下の取引にあたります。結合当事企業のすべてが企業結合の前後で同一の株主により最終的に支配され、その支配が一時的でない場合の企業結合で、親会社と子会社の合併や子会社同士の合併が含まれます。
共通支配下の取引により企業集団内を移転する資産および負債は、原則として、移転の直前に付されていた適正な帳簿価額により計上します。時価に評価替えすることはありません。グループの内側で資産が動いただけであり、外部との取引ではないためです。
この考え方は連結財務諸表にも表れています。共通支配下の取引は内部取引としてすべて消去されるため、親会社が両社の株式を100%保有していれば、合併の前後で連結上の損益や純資産は変わりません(繰越欠損金の引継ぎなどで税金費用が変わる場合を除きます)。
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📌 存続会社の個別財務諸表での処理
存続会社は、消滅会社から受け入れる資産と負債を合併期日の前日に付された適正な帳簿価額で計上します。株式を交付する場合や無対価の場合、のれんは生じません(現金などを対価とする場合は、対価と受け入れた株主資本の差額がのれんになります)。
問題になるのは差額の行き先です。受け入れた純資産と、対価として交付した株式の関係をどう処理するかで、株主資本の内訳が変わります。
表 企業結合会計基準および適用指針の定めをもとに作成
実務で多いのは無対価の合併です。親会社が両社の株式を100%持っているため、存続会社が新株を発行して親会社に交付しても、親会社の持分は結局変わりません。そこで対価を交付しない形が選ばれます。
この場合、消滅会社の資本金と資本剰余金(資本準備金を含む)の合計額はその他資本剰余金として、利益剰余金(利益準備金を含む)はその他利益剰余金として引き継ぎます(会社計算規則第36条第2項)。会社法上は対価として株式を発行していないため、資本金や準備金を増加させることが認められないという理由によるものです。
なお、株式を交付して払込資本として処理する場合に、消滅会社の株主資本がマイナスのときは、払込資本をゼロとし、その他利益剰余金のマイナスとして処理します。無対価で株主資本を引き継ぐ場合は、資本金と資本剰余金の合計額をその他資本剰余金に、マイナスの利益剰余金はそのままその他利益剰余金のマイナスとして引き継ぎます(会社計算規則第36条第2項)。
📌 親会社が子会社を合併する場合との違い
同じ共通支配下の取引でも、親会社が100%子会社を吸収合併する場合は処理が変わります。親会社が保有していた子会社株式と、受け入れた資産および負債の差額は、抱合せ株式消滅差損益として特別損益に計上されます。損益が出るということです。
これに対して子会社同士の合併では、存続会社が消滅会社の株式を持っている場合であっても、抱合せ株式は払込資本の調整として処理され、損益は生じません。同じグループ内の合併でも、どの会社が存続するかで損益計算書への影響が変わります。
合併の形を決める段階で、この違いを知らないまま進めると、想定していなかった特別損益が計上されることになります。
📌 親会社の処理と連結上の扱い
消滅会社の株主である親会社は、引き換えられた消滅会社株式の企業結合日の直前の適正な帳簿価額にもとづいて、取得する存続会社株式の取得原価を計上します。無対価の場合は、消滅会社株式の帳簿価額を存続会社株式の帳簿価額に加算します。
連結財務諸表では、共通支配下の取引は内部取引としてすべて消去されます。親会社の持分比率が変動する場合には、それに伴って生じる差額を資本剰余金に計上します。100%子会社同士であれば持分比率は変わらないため、連結への影響はありません。
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📌 税務上の適格要件
会計とは別に、税務では適格合併に該当するかどうかを確かめる必要があります。適格合併に該当すれば、資産と負債は帳簿価額で引き継がれ、譲渡損益は生じません。該当しなければ時価で譲渡したものとして課税されます。
子会社同士の合併は、同一の者による完全支配関係がある場合の適格要件で判定します。無対価の合併については、法人税法施行令に定めが置かれており、被合併法人および合併法人の株主等のすべてについて、その者が保有する被合併法人の株式の数の占める割合と、合併法人の株式の数の占める割合とが等しい場合とされています。
親会社が両社の発行済株式のすべてを保有していれば、どちらも100%で割合が等しいため、無対価でも適格合併になります。
図 無対価合併が適格になるかの確かめ方
ここが実務で最も事故が起きやすいところです。完全支配関係があれば無対価でも常に適格になると理解していると、間違えます。株主ごとの保有割合が両社で等しいことが要件です。
たとえば、親会社が一方の会社は直接100%持ち、もう一方は親会社と別の100%子会社が分けて持っている場合や、オーナー一族の中で両社の株式を持つ人が違う場合は、グループ全体では完全支配関係があっても株主ごとの保有割合が等しくならず、無対価合併は非適格になります。一方の会社にだけ少数株主や役員の持株が残っている場合は、通常は完全支配関係ではなく支配関係の要件で判定することになりますが、無対価合併ではこの場合も保有割合が等しいことが求められるため(法人税法施行令第4条の3第3項第2号)、原則として適格になりません。合併の前に株式を集約しておく必要があります。
非適格合併になると、消滅会社の資産と負債は時価で譲渡したものとされ、繰越欠損金も引き継げません。なお、完全支配関係がある法人の間の非適格合併では、譲渡損益調整資産(固定資産、土地、有価証券、金銭債権など)の譲渡損益は消滅会社の所得に含まれず、存続会社の取得価額で調整されます(法人税法第61条の11第1項、第7項)。
合併の登記を済ませてから非適格だったと気づくと、修正のしようがありません。株主名簿を確かめるところから始めてください。
適格合併でも繰越欠損金の引継ぎには制限があります
適格合併に該当すると、消滅会社の、合併の日前10年以内に開始した各事業年度に生じた未処理の欠損金額を存続会社が引き継げます(法人税法第57条第2項)。ただし、合併の日の属する事業年度開始の日の5年前の日(それより後に設立された会社がある場合は、原則としてその設立の日)から継続して両社の間に支配関係がある場合に当たらないときは、みなし共同事業要件を満たさない限り、支配関係が生じる前の事業年度の欠損金などは引き継げません(同条第3項)。存続会社自身の繰越欠損金にも同様の制限があります(同条第4項)。最近買収した会社を含む合併では、支配関係が生じた日を確認してください。詳しくは繰越欠損金は組織再編でどこまで使えるか|引継ぎと2つの制限で整理しています。
📌 無対価合併の仕訳例
数値で確かめます。以下は本記事のために設定した仮設例です(単位:百万円)。親会社Pが子会社A(存続会社)と子会社B(消滅会社)の発行済株式のすべてを保有しており、AがBを無対価で吸収合併します。合併期日の前日におけるBの帳簿価額は次のとおりです。
| 項目 | 消滅会社Bの帳簿価額 |
|---|---|
| 資産 | 500 |
| 負債 | 300 |
| 資本金 | 50 |
| 資本準備金 | 20 |
| 利益準備金 | 5 |
| その他利益剰余金 | 125 |
| 株主資本合計 | 200 |
存続会社Aの仕訳
資産と負債は帳簿価額のまま受け入れます。資本金と資本剰余金の合計70(資本金50+資本準備金20)はその他資本剰余金に、利益剰余金の合計130(利益準備金5+その他利益剰余金125)はその他利益剰余金に計上します。会社計算規則第36条第2項は、吸収型再編対価が存しない場合に、消滅会社の株主資本を引き継ぐものとして計算することが適切なときは、このように計上できると定めています。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 諸資産 | 500 | 諸負債 | 300 |
| その他資本剰余金 | 70 | ||
| その他利益剰余金 | 130 |
Aの資本金と準備金は合併の前後で変わりません。合併後に資本金を増やしたい場合は、合併とは別に剰余金の資本組入れの手続が必要になります。
存続会社Aが消滅会社Bの株式を持っていた場合
前提を変えて、B株式の一部をAも保有しており、その帳簿価額が30だったとします(いわゆる抱合せ株式)。この場合、会社計算規則第36条第2項ただし書により、資本金と資本剰余金の合計70からB株式の帳簿価額30を差し引いた40をその他資本剰余金に計上します。差額は株主資本の中で調整され、損益は生じません。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 諸資産 | 500 | 諸負債 | 300 |
| B社株式(投資有価証券等) | 30 | ||
| その他資本剰余金 | 40 | ||
| その他利益剰余金 | 130 |
なお、Bの株主にAとP以外の者がいる形になると、税務の適格要件(すべての株主について両社の株式の保有割合が等しいこと)を満たすかどうかの確認が別途必要になります。会計の処理だけで合併の形を決めないようにしてください。
親会社Pの仕訳
Pは、B株式の帳簿価額をA株式の帳簿価額に付け替えます。B株式の帳簿価額が80であれば、次の仕訳になり、損益は生じません。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 子会社株式(A社株式) | 80 | 子会社株式(B社株式) | 80 |
📌 吸収合併の手続とスケジュール(会社法)
会計と税務の結論が固まっても、会社法の手続が終わらなければ合併の効力は生じません。子会社同士の吸収合併で踏む手続を、条文の順に並べると次のとおりです。
| 手続 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 合併契約の締結 | 存続会社と消滅会社が吸収合併契約を結び、効力発生日などを定めます | 会社法第748条、第749条 |
| 事前開示 | 両社は、合併契約の内容などを記載した書面を本店に備え置き、株主と債権者の閲覧に供します。株主総会の2週間前の日(書面同意の場合は提案の日)、債権者保護手続の公告・催告の日などのうち最も早い日から、消滅会社は効力発生日まで、存続会社は効力発生日後6か月を経過する日まで備え置きます | 第782条、第794条 |
| 消滅会社の株主総会 | 効力発生日の前日までに、株主総会の決議で合併契約の承認を受けます。決議は特別決議です。株主が親会社1社であれば、株主全員の書面による同意で決議があったものとみなす方法も使えます | 第783条第1項、第309条第2項第12号、第319条第1項 |
| 存続会社の株主総会 | 原則として効力発生日の前日までに承認が必要です。ただし、交付する対価の額が存続会社の純資産額の5分の1以下であれば簡易合併として省略でき、無対価の合併はこれに当たります。合併差損が生じる場合は簡易合併にできません | 第795条第1項、第796条第2項 |
| 債権者保護手続 | 両社で、合併をする旨などを官報に公告し、知れている債権者には個別に催告します。異議を述べることができる期間は1か月を下ることができません。定款で定めた電子公告などを併用すれば個別の催告を省略できます | 第789条、第799条 |
| 効力の発生 | 効力発生日に、存続会社が消滅会社の権利義務を承継します。債権者保護手続が終わっていなければ効力は生じません | 第750条第1項、第6項 |
| 登記 | 効力発生日から2週間以内に、本店所在地で消滅会社は解散の登記、存続会社は変更の登記をします | 第921条 |
| 事後開示 | 存続会社は、効力発生日後遅滞なく、承継した権利義務などを記載した書面を作成し、効力発生日から6か月間本店に備え置きます | 第801条第1項、第3項 |
反対株主の株式買取請求(第785条、第797条)の前提として、両社は効力発生日の20日前までに、株主に合併をする旨などを通知します(第785条第3項、第797条第3項。一定の場合は公告で代えられます)。株主が親会社1社だけで合併に同意している場合は反対株主が生じないため、買取請求そのものは実務上問題になりません。少数株主がいる場合は、買取請求への対応も日程に織り込んでください。
登記の登録免許税は、資本金が増えない無対価合併であれば、存続会社の変更登記と消滅会社の解散登記がそれぞれ3万円です(登録免許税法別表第一第24号(一)ツ、レ)。合併で資本金を増やす場合は、増加した資本金の額の1,000分の1.5(消滅会社の合併直前の資本金の額として財務省令で定める額を超える部分は1,000分の7)で、最低3万円です(同号(一)ヘ)。消滅会社が不動産を持っている場合は、合併による所有権の移転登記に不動産の価額の1,000分の4の登録免許税がかかります(同表第1号(二)イ)。
子会社同士の合併で注意したいのが、略式合併を使えない点です。株主総会の承認を省略できる略式合併は、存続会社が消滅会社の特別支配会社(総株主の議決権の10分の9以上を、自ら又はその完全子会社等を通じて持つ会社)である場合の制度です(会社法第784条第1項、第468条第1項)。親会社が両社を100%保有していても、存続会社とその完全子会社等が消滅会社の議決権の10分の9以上を持っていない限り、この要件に当たりません。消滅会社では、書面による同意を含めて株主総会の決議を経ることになります。
もう1つは合併差損です。消滅会社が債務超過である場合など、承継する負債の額が資産の額を上回る場合、存続会社の取締役は株主総会でその旨を説明しなければならず(第795条第2項第1号)、簡易合併の手続も使えません(第796条第2項ただし書)。赤字の子会社を整理する目的で合併する場合は、存続会社でも株主総会を開く前提で日程を組んでください。
日程を決めるときに最も時間がかかるのは債権者保護手続です。官報公告の掲載には申込みから日数がかかり、そこから1か月以上の異議期間を置くことになるため、効力発生日から逆算して早めに着手する必要があります。上場申請を控えている場合は、申請のスケジュールとの関係も確認が必要です。この点は合併等の実施の見込みとは?IPOで上場申請が受理されない組織再編の2類型を解説で整理しています。
どの会社を存続会社にするか、対価を交付するかどうかで、会計処理も税務の結論も変わります。合併の形を決める段階から対応できます。上場準備会社の会計と税務の実務に携わっている公認会計士・税理士が直接対応します。初回のご相談は無料です。オンライン面談にも対応しており、お問い合わせから2営業日以内にご返信します。
公認会計士としての実務歴は13年以上、独立後は20社を超える支援に関与しています。上場申請書類(Ⅰの部・Ⅱの部)の作成支援と内部統制の整備支援を行っています。優成監査法人(現・太陽有限責任監査法人)で上場企業および上場準備企業の監査に従事し、太陽グラントソントン・アドバイザーズで財務デューデリジェンスと企業価値評価に携わりました。プロフィールを見る
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❓ よくある質問
A. 共通支配下の取引は、同一の株主に最終的に支配されている企業の間の取引であり、外部との取引ではないためです。企業集団の内側を移転する資産と負債は、移転の直前の適正な帳簿価額で計上します。
A. 増えません。会社法上、対価として株式を発行していない以上、資本金や準備金を増加させることが認められないためです。消滅会社の資本金と資本準備金はその他資本剰余金として、利益準備金はその他利益剰余金として引き継ぎます。
A. 株式を対価とする場合や無対価の場合は出ません。存続会社が消滅会社の株式を持っている場合でも、抱合せ株式は払込資本の調整として処理されます。これに対し、親会社が子会社を吸収合併する場合は抱合せ株式消滅差損益が特別損益に計上されます。なお、現金などを対価とする場合は、存続会社でのれんが生じ、親会社では原則として交換損益が生じます。
A. なりません。子会社同士の無対価合併では、原則として、株主のすべてについて両社の株式の保有割合が等しいことが要件です(法人税法施行令第4条の3第2項第2号)。グループ全体で完全支配関係があっても、親会社が一方を直接100%持ち、他方を別の100%子会社と分けて持つなど保有割合がずれている場合は非適格になります。一方の会社にだけ少数株主がいる場合も、保有割合が等しくならないため原則として非適格です。非適格になると、資産と負債は時価で譲渡したものとされます。
A. 消滅会社では必要です(会社法第783条第1項)。略式合併は存続会社が消滅会社の特別支配会社である場合の制度のため、存続会社(とその完全子会社等)が消滅会社の議決権の10分の9以上を持っていない兄弟会社同士の合併では使えません。株主が親会社1社であれば、書面による同意で決議があったものとみなす方法を使えます(第319条第1項)。存続会社では、無対価であれば簡易合併として株主総会を省略できますが、合併差損が生じる場合は省略できません(第796条第2項)。
A. 最も時間がかかるのは債権者保護手続で、異議を述べることができる期間を1か月以上置く必要があります(会社法第789条第2項、第799条第2項)。官報公告の申込みから掲載までの日数も加わるため、効力発生日から逆算して余裕をもって着手してください。効力発生後は2週間以内に登記をします(第921条)。
📄 まとめ
子会社同士の吸収合併は共通支配下の取引として、移転の直前の適正な帳簿価額で資産と負債を引き継ぎます。株式対価や無対価であればのれんは生じず、100%子会社同士なら連結上の損益や純資産も変わりません(税金費用が変わる場合を除きます)。
無対価の場合、消滅会社の資本金と資本準備金はその他資本剰余金として、利益準備金はその他利益剰余金として引き継ぎます。親会社が子会社を合併する場合と違い、特別損益は生じません。
税務では、株主のすべてについて両社の株式の保有割合が等しいことが無対価合併の適格要件です。少数株主が一方にだけ残っていると非適格になります。合併の前に株主名簿を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する助言ではありません。実際の制度設計や運用にあたっては、監査法人および主幹事証券会社にご確認ください。
📚 参考(公的な一次情報)
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