繰延税金資産の分類は過去3年か過去5年か|回収可能性の要件と、その他有価証券・未実現利益・退職給付を項番号で確認する

繰延税金資産の回収可能性で監査法人と議論になったとき、まず確認したいのは分類の要件です。過去3年を見るのか、過去5年を見るのか。ここで食い違ったまま話を進めると、どこまでいっても結論が合いません。

結論は3年です。適用指針第26号の各分類の要件は、いずれも「過去(3年)及び当期」を見ます。5年という数字は別の文脈で出てきます。

この記事では、分類の要件を項番号で押さえたうえで、実務で扱いを間違えやすい3つの応用論点、その他有価証券の評価差額、連結上の未実現利益、退職給付に係る負債を確認します。あわせて表示と注記、そして令和8年度から始まる防衛特別法人税にも触れます。

この記事でわかること

  • 分類1から分類5の要件は「過去(3年)及び当期」で見ること(第17項・第19項・第22項・第26項・第30項)
  • 分類4には「かつ翌期に一時差異等加減算前課税所得が生じることが見込まれる」という条件があること
  • その他有価証券の評価差額は原則として個々の銘柄ごとに判断すること(第38項)
  • 未実現利益の消去に係る繰延税金資産は回収可能性を判断しないこと(適用指針第28号 第35項)
  • 退職給付に係る負債について第43項から第45項に定めがあること
  • 表示は投資その他の資産と固定負債に一本化されていること(企業会計基準第28号 第2項)
  • 防衛特別法人税が令和8年4月1日以後開始事業年度から始まること

📌 結論 要件は3年、見積期間は5年

図1 会社の分類の要件(適用指針第26号)分類要件(要旨)要件の項取扱いの項分類1過去(3年)及び当期のすべての事業年度において、期末における将来減算一時差異を十分に上回る課税所得が生じている。当期末において、近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれない第17項第18項分類2過去(3年)及び当期のすべての事業年度において、臨時的な原因により生じたものを除いた課税所得が、期末の将来減算一時差異を下回るものの安定的に生じている。近い将来に経営環境の著しい変化が見込まれない。過去(3年)及び当期のいずれの事業年度においても重要な税務上の欠損金が生じていない第19項第20項・第21項分類3過去(3年)及び当期において、臨時的な原因により生じたものを除いた課税所得が大きく増減している。過去(3年)及び当期のいずれの事業年度においても重要な税務上の欠損金が生じていない第22項第23項から第25項分類4(1)過去(3年)又は当期において重要な税務上の欠損金が生じている、(2)過去(3年)において重要な税務上の欠損金の繰越期限切れとなった事実がある、(3)当期末において重要な税務上の欠損金の繰越期限切れが見込まれる、のいずれかを満たし、かつ翌期において一時差異等加減算前課税所得が生じることが見込まれる第26項第27項から第29項分類5過去(3年)及び当期のすべての事業年度において重要な税務上の欠損金が生じている。翌期においても重要な税務上の欠損金が生じることが見込まれる第30項第31項

要件で見る期間はいずれも「過去(3年)及び当期」です。過去5年ではありません。5年という数字は分類3の見積可能期間などに出てくるもので、要件の期間とは別の話です。

企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」は、平成27年12月28日に公表され、平成28年3月28日と平成30年2月16日に改正されています。分類の判断に関する定めは第15項から第32項です。

各分類の要件は、第17項、第19項、第22項、第26項、第30項です。そしていずれも「過去(3年)及び当期」という表現を使っています。過去5年ではありません。

図2 「3年」と「5年」が出てくる場所の違い数字どこに出てくるか意味過去(3年)及び当第17項、第19項、第22項、第26項、第30項分類を決める要件で見る期間おおむね5年第23項、第24項、第35項(2)、第39項(1)②など分類3の将来の合理的な見積可能期間5年超第28項分類4の要件に該当しても、5年超にわたり一時差異等加減算前課税所得が安定的に生じることを合理的な根拠をもって説明する場合は分類2として取り扱うおおむね3年から5第29項同様の説明ができる場合に分類3として取り扱う

この2つを混同すると議論が噛み合いません。要件は3年、見積期間は5年です。

5年という数字が出てくるのは別の場所です。分類3の将来の合理的な見積可能期間が「おおむね5年」とされており(第23項・第24項ほか)、また第28項は、分類4の要件に該当する場合でも、5年超にわたり一時差異等加減算前課税所得が安定的に生じることを合理的な根拠をもって説明するときは分類2として取り扱う、としています。第29項に分類3として取り扱う場合の定めがあります。

議論のときは、いま話しているのが要件の期間なのか見積期間なのかを、先に確認してください。

⚠️ 分類4でよくある誤り

分類4の要件は第26項です。ここを「重要な税務上の欠損金が生じていれば分類4」と覚えている人がいますが、正確ではありません。

第26項の柱書きは、(1)から(3)のいずれかの要件を満たし、かつ翌期において一時差異等加減算前課税所得が生じることが見込まれる企業、という構造です。この翌期の見込みが条件に含まれています。

(1)は過去(3年)又は当期において重要な税務上の欠損金が生じていること、(2)は過去(3年)において重要な税務上の欠損金の繰越期限切れとなった事実があること、(3)は当期末において重要な税務上の欠損金の繰越期限切れが見込まれることです。

翌期の見込みが立たない場合は、分類5の検討に進むことになります。ここを飛ばした議論は成り立ちません。

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📊 その他有価証券の評価差額

図3 その他有価証券の評価差額(適用指針第26号 第38項から第42項)論点内容原則(第38項)個々の銘柄ごとにスケジューリングを行って判断する。評価差損に係る将来減算一時差異は回収可能性を判断のうえ繰延税金資産を計上し、評価差益に係る将来加算一時差異は繰延税金負債を計上する容認その1(第38項(1))スケジューリング可能な場合は、評価差損の銘柄合計と評価差益の銘柄合計に区分して各々処理する。純額相殺ではない容認その2(第38項(2))スケジューリング不能な一時差異である場合は、評価差損の銘柄合計額と評価差益の銘柄合計額を相殺した後の純額で、第39項に従い計上する減損した銘柄(第38項なお書き)減損処理したその他有価証券について、期末時価が減損直前の取得原価に回復するまでの評価差益は、将来加算一時差異ではなく減損により生じた将来減算一時差異の戻入れとなるため、原則どおり個々の銘柄ごとにスケジューリングを行う純額の場合の扱い(第39項)純額で評価差益なら繰延税金負債を計上し、その将来加算一時差異はスケジューリング不能であるためその他有価証券以外の将来減算一時差異とは相殺できない。純額で評価差損なら原則として回収可能性なしとしつつ、分類1・分類2は回収可能性あり、分類3は見積可能期間(おおむね5年)等に基づき見積る場合は回収可能性ありと取り扱え課税所得の見積り(第40項)第38項(2)による場合、その他有価証券の売却損益計上予定額を、将来の一時差異等加減算前課税所得の見積額に含めることはできないその他(第41項・第42項)部分純資産直入法の場合の準用。時価を把握することが極めて困難な外貨建その他有価証券の為替換算差額には第38項から第41項を適用しない

純額処理が原則だと思い込んでいる人が多い論点です。原則は個々の銘柄ごとです。

ここは原則と容認を取り違えやすい論点です。第38項の原則は、個々の銘柄ごとにスケジューリングを行って判断することです。純額で相殺するのが原則ではありません。

ただし書きに2つの取扱いがあります。(1)はスケジューリング可能な場合で、評価差損の銘柄合計と評価差益の銘柄合計に区分して各々処理します。これは純額相殺ではなく、差損側と差益側に分けて扱うという意味です。(2)がスケジューリング不能な一時差異である場合で、このときに評価差損の銘柄合計額と評価差益の銘柄合計額を相殺した後の純額で計上します。

減損した銘柄は原則に戻る

第38項のなお書きに、実務で見落とされやすい定めがあります。減損処理したその他有価証券について、期末時価が減損直前の取得原価に回復するまでの評価差益は、将来加算一時差異ではなく、減損により生じた将来減算一時差異の戻入れとなります。したがって原則どおり個々の銘柄ごとにスケジューリングを行います。

純額処理を選んだ場合の制約

第39項が純額の場合の扱いを定めています。純額で評価差益となる場合は繰延税金負債を計上しますが、その将来加算一時差異はスケジューリング不能であるため、その他有価証券の評価差額に係る将来減算一時差異以外の将来減算一時差異とは相殺できません。

純額で評価差損となる場合は、原則として回収可能性なしとしたうえで、分類1と分類2は回収可能性あり、分類3は将来の合理的な見積可能期間(おおむね5年)等に基づき見積る場合は回収可能性あり、と取り扱えるとされています。

さらに第40項が、第38項(2)による場合には、その他有価証券の売却損益計上予定額を将来の一時差異等加減算前課税所得の見積額に含めることはできない、としています。純額処理を選ぶと、課税所得の見積りの側にも制約がかかります。

🔗 連結上の未実現利益 根拠は適用指針第28号

図4 未実現利益の消去に係る繰延税金資産(適用指針第28号)連結会社間の取引で発生した未実現利益を消去する売却元の連結会社が売却年度に納付した、当該未実現利益に係る税金の額を繰延税金資産として計上する(第34項)回収可能性適用指針第6項の定めは適用せず、回収可能性を判断しない(第35項)ただし計上対象となる将来減算一時差異の額は、売却元の連結会社の売却年度における課税所得の額を上限とする(第35項)未実現利益の実現に応じて取り崩す(第34項)

根拠は適用指針第28号です。適用指針第26号の第35項は「解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い」であって、未実現利益の規定ではありません。項番号を引くときは基準番号を必ず併記してください。

ここは基準番号の取り違えが多いところです。連結会社間の取引で生じた未実現利益の消去に係る一時差異を定めているのは、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」の第34項から第36項です。

適用指針第26号の第35項は「解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い」であって、未実現利益の規定ではありません。どちらも第35項なので、基準番号を書かずに項番号だけを引くと混乱します。

回収可能性を判断しない

第34項が、未実現利益の消去に係る連結財務諸表固有の将来減算一時差異について、売却元の連結会社において売却年度に納付した当該未実現利益に係る税金の額を繰延税金資産として計上し、未実現利益の実現に応じて取り崩す、としています。未実現損失の消去に係る将来加算一時差異は、売却元で売却年度に軽減された税金の額を繰延税金負債として計上します。

そして第35項が、この繰延税金資産の計上にあたっては回収可能性適用指針第6項の定めを適用せず、その回収可能性を判断しない、と定めています。分類がいくつであっても、この部分については回収可能性の議論をしません。

ただし上限があります。繰延税金資産の計上対象となる将来減算一時差異の額は、売却元の連結会社の売却年度における課税所得の額が上限です。売却先の課税所得でも、連結全体の課税所得でもありません。第36項に、未実現損失に係る繰延税金負債の上限の定めがあります。

あわせて、適用指針第26号の第9項が「連結決算手続上生じた将来減算一時差異(未実現利益の消去に係る将来減算一時差異を除く。)」と明記して、この部分を除外しています。

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👥 退職給付に係る負債

適用指針第26号には、退職給付に係る負債に関する一時差異の取扱いとして、第43項から第45項が置かれています。特別な定めがない論点ではありません。

第43項は、連結財務諸表における退職給付に係る負債に関する繰延税金資産について、まず個別財務諸表の退職給付引当金に係る将来減算一時差異に関する繰延税金資産の額を計上し、これに連結修正項目である未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用の会計処理により生じる将来減算一時差異に係る額を合算し、その合算額について第6項に従って回収可能性を判断する、としています。

そして、連結上の回収可能性は、個別財務諸表において第15項から第32項に従って判断した分類に基づいて判断します。連結で別の分類を使うわけではありません。

第44項が、この合算後の繰延税金資産の回収可能性について、第35項の解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱いを適用するとしています。第35項は、退職給付引当金や建物の減価償却超過額のように解消見込年度が長期にわたるものを対象としており、分類1と分類2は回収可能性あり、分類3は見積可能期間(おおむね5年)でスケジューリングしたうえ最終解消見込年度までの解消分は回収可能性あり、分類4は第27項と同様に翌期解消分、分類5は原則として回収可能性なし、という整理です。

第45項に、毎期の見直しと差額の処理の定めがあります。

📋 表示と注記

図5 表示と注記(企業会計基準第28号、平成30年2月16日公表)内容第2項繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する。同一納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債は相殺して表示し、異なる納税主体のものは相殺せずに表示する第3項注記事項を、繰延税金資産及び繰延税金負債の発生原因別の主な内訳(注8・9)に改正第4項(注8発生原因別の主な内訳の注記にあたり評価性引当額を併せて記載する。発生原因別の主な内訳として税務上の繰越欠損金を記載しており、かつその額が重要であるときは、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額と、将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額に区分して記載する。評価性引当額に重要な変動が生じている場合は変動の主な内容を記載する第5項(注9繰越欠損金の額が重要であるとき、繰越期限別に、繰越欠損金の額に納税主体ごとの法定実効税率を乗じた額、当該繰越欠損金に係る評価性引当額、当該繰越欠損金に係る繰延税金資産の額を記載する。重要な繰延税金資産を計上している場合は回収可能と判断した主な理由を記載する第6項平成30年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首から適用。平成30年3月31日以後最初に終了する年度末の連結財務諸表および個別財務諸表から適用することもできる

連結財務諸表を作成している場合、(注8)(2)と(注9)(2)は個別では記載不要とされています。

企業会計基準第28号「税効果会計に係る会計基準の一部改正」は、平成30年2月16日に公表されました。企業会計審議会が平成10年10月に公表した税効果会計基準および同注解のうち、開示に関する事項を改正することが目的です。

第2項が表示の定めです。繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示します。流動と固定に分ける処理ではありません。あわせて、同一納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債は相殺して表示し、異なる納税主体のものは相殺せずに表示するという定めも同じ第2項に含まれています。

注記については、第3項が注記事項を改め、第4項が(注8)、第5項が(注9)を定めています。評価性引当額の内訳と、税務上の繰越欠損金に関する数値情報の開示です。注記の作り方は会計方針の変更の注記の記事とあわせて確認してください。

適用時期は第6項です。平成30年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首から適用し、平成30年3月31日以後最初に終了する年度末の連結財務諸表および個別財務諸表から適用することもできるとされています。

なお、2025年10月16日に企業会計基準第40号「税効果会計に係る会計基準の一部改正(その2)」が公表されています。期中財務諸表に関する会計基準等と同時に公表されたものです。

🛡️ 防衛特別法人税

令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、防衛特別法人税が適用されます。国税庁のパンフレット(令和7年5月発行、令和8年6月改訂)で内容を確認できます。

課税標準は各課税事業年度の基準法人税額から基礎控除額を控除した金額で、税率は4パーセントです。基礎控除額は年500万円で、事業年度が1年に満たない場合は500万円を12で除し課税事業年度の月数(1月未満は切上げ)を乗じた額とされています。申告期限は各課税事業年度終了の日の翌日から2月以内で、防衛特別法人税額が0であっても申告書の提出が必要です。

法人税額に対して上乗せされる付加税ですから、令和8年4月1日以後開始事業年度に係る繰延税金資産・負債の計算で用いる法定実効税率に影響します。ただし、実効税率が何パーセントになるかを示す一次情報はこの記事の作成時点で確認できませんでした。実効税率は事業税の外形標準課税の有無や自治体の税率にも左右されるため、自社の条件で算定してください。

なお、国税庁「令和8年度 法人税関係法令の改正の概要」(令和8年5月27日現在公布の法令にもとづき作成)には、法人税の税率および地方法人税の税率の改正は掲載されていません。

❓ よくある質問

Q. 分類の要件は過去5年を見るのですか。

A. 過去(3年)及び当期です。第17項、第19項、第22項、第26項、第30項のいずれもこの表現です。

Q. では5年という数字は何ですか。

A. 分類3の将来の合理的な見積可能期間がおおむね5年とされています。また第28項は、5年超にわたり一時差異等加減算前課税所得が安定的に生じることを合理的な根拠をもって説明する場合の読替えを定めています。

Q. 欠損金が出たら自動的に分類4ですか。

A. 違います。第26項は、(1)から(3)のいずれかを満たし、かつ翌期に一時差異等加減算前課税所得が生じることが見込まれることを要件としています。

Q. その他有価証券の評価差額は純額で相殺するのが原則ですか。

A. 原則は個々の銘柄ごとです(第38項)。純額相殺は、スケジューリング不能な一時差異である場合の容認処理です(第38項(2))。

Q. 減損した銘柄の評価差益はどう扱いますか。

A. 減損直前の取得原価に回復するまでの評価差益は、将来加算一時差異ではなく将来減算一時差異の戻入れとなるため、原則どおり個々の銘柄ごとにスケジューリングします(第38項なお書き)。

Q. 未実現利益の消去分も回収可能性を判断しますか。

A. 判断しません。適用指針第28号 第35項が、回収可能性適用指針第6項の定めを適用しないとしています。

Q. 未実現利益に係る繰延税金資産に上限はありますか。

A. あります。売却元の連結会社の売却年度における課税所得の額が上限です(適用指針第28号 第35項)。

Q. 退職給付の連結上の回収可能性は連結で分類を決めますか。

A. 個別財務諸表において第15項から第32項に従って判断した分類に基づいて判断します(第43項)。

Q. 繰延税金資産は流動と固定に分けますか。

A. 分けません。繰延税金資産は投資その他の資産、繰延税金負債は固定負債に表示します(企業会計基準第28号 第2項)。

Q. 防衛特別法人税で実効税率は何パーセントになりますか。

A. 具体的な数値を示す一次情報は確認できませんでした。確認できるのは、令和8年4月1日以後開始事業年度から、基準法人税額から基礎控除額(年500万円)を控除した金額に対して税率4パーセント、という内容です。

📄 まとめ

分類の要件は「過去(3年)及び当期」です。5年は分類3の見積可能期間や第28項の読替えに出てくる数字で、要件の期間ではありません。分類4には翌期の一時差異等加減算前課税所得の見込みという条件が付いています。

その他有価証券の評価差額は、原則として個々の銘柄ごとに判断します(第38項)。純額相殺はスケジューリング不能な場合の容認処理で、選ぶと第39項と第40項の制約がかかります。

連結上の未実現利益の消去に係る繰延税金資産は、適用指針第28号 第34項から第36項が根拠です。回収可能性を判断せず、売却元の売却年度の課税所得を上限とします。適用指針第26号の第35項とは別の規定です。

退職給付に係る負債については第43項から第45項に定めがあります。表示は企業会計基準第28号 第2項により、投資その他の資産と固定負債に一本化されています。

📚 参考(公的な一次情報)

  • 企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」第9項、第15項から第32項、第35項、第38項から第42項、第43項から第45項
  • 企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」第34項から第36項
  • 企業会計基準第28号「税効果会計に係る会計基準の一部改正」(平成30年2月16日)第2項から第7項
  • 企業会計基準第40号「税効果会計に係る会計基準の一部改正(その2)」(2025年10月16日)
  • 国税庁「防衛特別法人税が創設されました」(令和7年5月、令和8年6月改訂)、「令和8年度 法人税関係法令の改正の概要」
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