有価証券報告書の平均年間給与と対前事業年度増減率|2026年開示府令改正で従業員の状況はこう変わる

有価証券報告書の「従業員の状況」は、2026年2月20日に公布・施行された改正内閣府令で大きく変わりました。記載する場所が第1【企業の概況】から第4【提出会社の状況】へ移り、記載上の注意の番号も変わり、そして「平均年間給与の対前事業年度増減率」という新しい記載事項が入りました。

適用は令和8年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からです。3月決算の会社であれば2026年3月期からということになります。この記事では、何がどう変わったのかを府令の新旧対照表で確認し、増減率をどう計算するのか、どこでつまずくのかまで整理します。

この記事でわかること

  • 従業員の状況が第4【提出会社の状況】へ移ったこと
  • 記載上の注意が(29)から(58-3)へ変わったこと
  • 平均年間給与の対前事業年度増減率の計算方法
  • 平均年間給与に賞与が含まれること、そして「基準外賃金」は府令の文言ではないこと
  • 2023年改正で入った3指標と、その根拠法令
  • 数字が動く理由を説明できるようにしておく必要があること

📌 結論 増減率は2026年の改正で新設された。従来の有報には欄がない

先に結論を書きます。平均年間給与の対前事業年度増減率は、2026年2月20日公布の改正内閣府令で新たに設けられた記載事項です。それより前の有価証券報告書には、増減率を記載する欄はありません。従来から求められていたかのような説明を見かけたら、根拠を確かめてください。

あわせて、従業員の状況そのものの置き場所が変わりました。従来は第一部【企業情報】第1【企業の概況】の5でしたが、改正後は第4【提出会社の状況】の5【従業員の状況等】になります。記載上の注意の番号も、第二号様式の(29)から(58-3)へ移りました。現行の(29)は「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に繰り上がっています。

適用は令和8年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からです。

📍 どこに書く欄なのかが変わった

図1 従業員の状況はどこに移るか令和8年3月31日以後終了事業年度より前令和8年3月31日以後終了事業年度から記載する場所第一部【企業情報】第1【企業の概況】の5【従業員の状況】第一部【企業情報】第4【提出会社の状況】の5【従業員の状況等】第二号様式の記載上の注意(29) 従業員の状況(58-3) 従業員の状況。あわせて(58-2)に人材戦略に関する基本方針等が新設される第三号様式の記載上の注意⑼ 従業員の状況(第二号様式の(29)に準じて記載する)(39-2) 人材戦略に関する基本方針等、(39-3) 従業員の状況平均年間給与の増減記載を求める定めは確認できない平均年間給与の対前事業年度増減率を記載す現行の(29)は何従業員の状況繰り上がって「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」になっている

解説記事の多くが「記載上の注意(29)」と書いています。時点を示さずにこう書くと、令和8年3月期以降は誤りになります。

この改正でいちばん実務に効くのは、記載場所の移動です。従業員の状況は長く【企業の概況】に置かれ、投資家が最初に開くページのひとつでした。それが【提出会社の状況】へ移り、株式等の状況や役員の状況と並ぶ位置になります。

同時に、(58-2)として「人材戦略に関する基本方針等」が新設されました。人材に関する方針を述べる欄と、実際の数字を並べる欄が、同じブロックの中に隣り合って置かれる構成です。方針と実績を突き合わせて読ませる、という設計思想が見て取れます。

第三号様式の側の変更

有価証券報告書の様式である第三号様式では、従来の記載上の注意⑼が削除されます。⑼は「第二号様式記載上の注意(29)に準じて記載すること」という参照規定でした。これに代わって、(39-2)人材戦略に関する基本方針等と(39-3)従業員の状況が新設されます。

社内の開示マニュアルや前期からの引き写しで作っている会社は、参照している記載上の注意の番号が古いまま残っていないかを点検してください。番号だけの話に見えて、記載事項そのものが増えています。

🧮 増減率はどう計算するか

図2 平均年間給与の対前事業年度増減率の計算項目内容どこに定めがあるか第二号様式 記載上の注意(58-3)a(有価証券報告書は第三号様式(39-3))用語平均年間給与の対前事業年度増減率計算最近事業年度の平均年間給与から前事業年度の平均年間給与を控除した額を、前事業年度の平均年間給与の額で除して得た割合平均年間給与の中身賞与を含む。同aの括弧書きで定義され、増減率にも同じ定義が及ぶいつから令和8年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から表示の桁数・端数処理府令上は「割合」と規定されている。桁数や端数処理を定めた規定は確認できな

分母は前事業年度の平均年間給与です。人数ではなく1人あたりの平均額どうしを比べます。

計算は素直です。最近事業年度の平均年間給与から前事業年度の平均年間給与を控除した額を、前事業年度の平均年間給与の額で除して得た割合。これが府令の定める内容です。

注意すべきは「平均年間給与」の中身です。府令の文言は「賞与を含む」で、改正後の(58-3)aでは括弧書きの定義が同a内に及ぶ形になっています。つまり増減率の計算に使う平均年間給与も、賞与を含んだ額です。

「基準外賃金」は府令の文言ではない

有価証券報告書の従業員の状況欄には、「平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります」という注記がよく付いています。この書き方が定着しているため、府令にそう定められていると思われがちですが、確認した府令・様式・新旧対照表のいずれにも「基準外賃金」という語は出てきません。

各社が実務として補足しているものと理解するのが正確です。時間外手当を含めるかどうかについて、金融庁が明示した一次情報は確認できませんでした。自社の算定方法を注記で説明しておくことが、いちばん確実な対応になります。

桁数や端数処理の定めはない

増減率の表示単位、小数点以下の桁数、端数処理について定めた規定は確認できませんでした。府令上は「割合」と規定されているにとどまります。社内で方針を決め、期をまたいで揃えることになります。

2026年3月期の有価証券報告書の記載事項の点検をお引き受けします

従業員の状況の移動、増減率の新設、人材戦略に関する基本方針等の新設。どれも様式と記載上の注意の番号ごと動いています。自社の前期の有報を起点に、変更箇所と追記が必要な箇所を一覧にしてお返しします。上場準備中の会社のⅠの部・Ⅱの部の点検にも対応します。公認会計士・税理士が直接お受けします。初回のご相談は無料です。

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⚠️ 増減率は賃上げ率ではない

図3 増減率を出すときにつまずくところ前事業年度の平均年間給与の額を、有価証券報告書の記載と同じ定義で拾い直す従業員数の増減があった場合、1人あたりの平均額は賃上げをしていなくても動くことを確認する新卒採用を多く行った年度は平均年間給与が下がる方向に働くことを、説明の材料として押さえる臨時従業員を外書きしている場合、その扱いが前期と揃っているかを確認する組織再編や出向者の異動があった場合、対象範囲が前期と同じかを確認する数値が大きく動く場合は、記述情報のどこで背景を説明するかを決める

増減率は賃上げ率ではありません。採用構成が変われば、賃金を上げていなくても数字は動きます。ここを説明できるようにしておくことが実務の要点です。

実務でいちばん誤解を生むのがここです。平均年間給与は、対象となる従業員の給与の合計を人数で割った額です。したがって、1人あたりの賃金をまったく変えていなくても、人員構成が変われば数字は動きます。

典型的なのが新卒採用です。新卒を多く採った年度は、給与水準の低い層が増えるため、平均年間給与は下がる方向に働きます。賃上げを実施したのに増減率がマイナスになる、ということが起こり得ます。逆に、シニア層の退職が重なれば、賃上げをしていなくても平均は上がります。

説明できる状態にしておく

増減率が公表される以上、読み手はそれを賃上げの実績として受け取ります。数字が意図と違う方向に出たときに、何が原因かを説明できないと困ります。人員構成の変動、組織再編、出向者の異動。これらの影響を分解しておいてください。

記述情報のどこで背景を説明するかも先に決めておくと、開示の準備が楽になります。人材戦略に関する基本方針等の欄が新設されたことは、この説明を置く場所ができたということでもあります。

持株会社の場合

改正後の(58-3)bには、子会社の経営管理を主たる業務とする会社について、最近事業年度の従業員数が最も多い会社についても同様の事項を会社ごとに区分して記載する旨の定めが置かれています。持株会社は提出会社単体の従業員数が少ないため、単体だけでは実態が見えないことへの手当てです。

🗂️ 3指標はいつから入っていたか

図4 人的資本まわりの開示はこう積み上がってきた時期何が入ったか適用2023年1月31日公女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女の賃金の差異を従業員の状況欄に追加令和5年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から2026年2月20日公布・施行従業員の状況を第4【提出会社の状況】へ移動。人材戦略に関する基本方針等を新設。平均年間給与の対前事業年度増減率を新設令和8年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から2026年2月20日公布(サステナビリティ)SSBJ基準に基づくサステナビリティ開示。5事業年度平均時価総額3兆円以上のプライム上場会社が先行令和9年3月31日以後に終了する事業年度から(1兆円以上は令和10年3月31日以後)2026年4月1日公布女性活躍推進法関係省令の改正に伴い、(58-3)が引用する省令の条項を改正

3指標が入ったのが2023年、置き場所と増減率が動くのが2026年です。改正の年を混同しないでください。

図5 3指標の根拠になっている法令指標根拠となる法令公表義務の対象男女の賃金の差異女性活躍推進法(平成27年法律第64号)第20条および同法に基づく省令常時雇用する労働者数が300人を超える一般事業主管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合同上同上男性の育児休業取得率育児介護休業法(平成3年法律第76号)第22条の2常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主海外子会社の扱い公表義務の対象とならない場合は記載を省略できるとされている算定方法金融庁は、計算方法や定義は女性活躍推進法等の定めに従うとしている

有価証券報告書の側で独自の定義を置いているわけではありません。労働法令の公表制度に乗る形になっています。

女性管理職比率、男性の育児休業取得率、男女の賃金の差異の3つが従業員の状況欄に入ったのは、2023年1月31日公布の改正です。適用は令和5年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からでした。

この3つは、有価証券報告書の側で独自に定義しているわけではありません。金融庁は、計算方法や定義は女性活躍推進法等の定めに従うという考え方を示しています。3指標を選んだ理由についても、一定以上の労働者を常時雇用する事業主に公表が義務づけられているものであることが挙げられています。

公表義務の対象は300人超

女性活躍推進法第20条は、常時雇用する労働者数が300人を超える一般事業主について、女性の職業選択に資する情報の公表を定めています。育児介護休業法第22条の2も、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主について、育児休業の取得の状況を毎年少なくとも1回公表しなければならないとしています。

1000人超と書かれた解説を見かけることがありますが、現行の育児介護休業法第22条の2は300人を超える事業主としています。条文を直接確認してください。

海外子会社の扱い

3指標は、提出会社およびその連結子会社それぞれについて記載します。ただし、公表義務の対象とならない海外子会社については記載を省略できるとされています。連結の範囲が広い会社ほど、どこまで拾うかを整理しておく必要があります。

読みながら、自社の場合はどうなるかが気になっていませんか

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🧾 記載を誤ったらどうなるか

有価証券報告書の記載に誤りがあった場合の取扱いは、金融商品取引法第24条の2が定めています。同条第1項は、第7条第1項、第9条第1項および第10条第1項の規定を有価証券報告書およびその添付書類について準用するとしています。

準用元の第7条第1項は、届出書類に記載すべき重要な事項の変更その他、公益又は投資者保護のため内容を訂正する必要があるものとして内閣府令で定める事情があるときの訂正を求める規定です。第10条第1項は、重要な事項について虚偽の記載があり、又は記載すべき重要な事項の記載が欠けていることを発見したときに、訂正の提出を命じることができるとしています。

金商法第24条の2第2項は、有価証券報告書の記載事項のうち重要なものについて訂正報告書を提出したときは、政令で定めるところによりその旨を公告しなければならないとしています。

重要性の判断は自社で詰めておく

従業員数や平均年間給与の誤りが「重要な事項」に当たるかどうかについて、金融庁が判断基準を示した一次情報は確認できませんでした。必ず訂正報告書が必要になるとも、必要にならないとも断定できません。

実務としては、誤りが見つかった時点で、金額の大きさ、投資判断への影響、他の記載との整合を整理し、監査法人と主幹事証券会社に相談して判断することになります。増減率という新しい項目が入ったことで、計算誤りのリスクは1つ増えました。算定シートを作り、根拠となる集計データを残しておいてください。

🏢 上場準備中の会社が押さえること

上場申請時に提出するⅠの部は、有価証券届出書の様式に沿って作ります。したがって、この改正の影響を受けます。従業員の状況の置き場所、記載上の注意の番号、増減率の新設。いずれも申請書類の作りに直結します。

とくに増減率は、前事業年度の平均年間給与という比較対象が必要になります。上場準備の期間中は人員が急拡大していることが多く、平均年間給与は下がりやすい局面です。数字が下がること自体は問題ではありませんが、その理由を説明できないまま出すと、審査の場で追加の説明を求められます。

人材戦略に関する基本方針等の欄も新設されました。採用計画、教育投資、定着率の考え方。これらを言語化する作業は、上場審査で問われる内容とほぼ重なります。開示のためだけの作業にせず、経営の説明として整えておくのが得策です。関連する論点はIPO準備 完全ガイドで扱っています。

📋 従業員の状況欄には何を書くのか(改正前からの基本)

増減率の話をする前に、この欄の基本を押さえておきます。改正前の第二号様式 記載上の注意(29)aは、最近日現在の連結会社における従業員数(就業人員数)をセグメント情報に関連付けて記載し、あわせて提出会社の最近日現在の従業員について、数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与を記載し、従業員数をセグメント情報に関連付けて記載するとしていました。

bは臨時従業員の扱いです。臨時従業員が相当数以上ある場合には、最近1年間の平均雇用人員を外書きで記載します。総数が従業員数の一定割合に満たない場合は省略できるとされています。cは、最近1年間に従業員数に著しい増減があった場合の事情と、労働組合に関する特記事項です。

連結と単体の書き分け

この欄は、連結会社全体の従業員数と、提出会社単体の従業員の属性の2階建てになっています。平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は提出会社単体の数字です。連結子会社の従業員を含めた平均ではありません。

したがって増減率も、提出会社単体の平均年間給与の前期比です。グループ全体で賃上げをしていても、提出会社に人がいなければ数字には出てきません。持株会社について(58-3)bの手当てが置かれているのは、この構造があるためです。

🔍 数字を作る前に確認する5点

実際に増減率を算定するとき、前期の数字をそのまま使えるとは限りません。次の5点を先に確認してください。

ひとつめは、前事業年度の平均年間給与を、有価証券報告書に記載した額と同じ定義で拾えているかです。社内の給与システムから再集計すると、賞与の計上期間や対象者の範囲がずれることがあります。開示した数字を起点にしてください。

ふたつめは、対象者の範囲です。就業人員の定義、出向者を含めるか、休職者を含めるか。前期と同じ基準になっているかを確認します。みっつめは、臨時従業員の外書きの扱いです。よっつめは、組織再編や事業譲渡による人の移動です。いつつめは、決算期変更の有無です。事業年度の長さが違えば、年間給与の比較が成り立ちません。

算定シートを残しておく

増減率は、分子も分母も1つの数字に集約されるため、あとから検証しにくい項目です。集計の元データ、対象者の抽出条件、除外した者とその理由。これらを1枚のシートに残しておいてください。訂正が必要になったときも、監査法人から質問を受けたときも、このシートが出せるかどうかで対応の速さが変わります。

❓ よくある質問

Q. 平均年間給与の増減率はいつの有報から必要ですか。

A. 令和8年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からです。2026年2月20日公布の改正内閣府令で新設されました。

Q. 従業員の状況は記載上の注意(29)ではないのですか。

A. 令和8年3月31日以後終了事業年度より前は(29)でしたが、改正後は(58-3)です。現行の(29)は「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に繰り上がっています。時点を示さずに(29)と書くと誤りになります。

Q. 平均年間給与に残業代は含みますか。

A. 府令の文言として確認できるのは「賞与を含む」までです。時間外手当の扱いについて金融庁が明示した一次情報は確認できませんでした。自社の算定方法を注記で説明する対応が現実的です。

Q. 増減率の小数点以下は何桁ですか。

A. 桁数や端数処理を定めた規定は確認できませんでした。社内で方針を決め、期をまたいで揃えてください。

Q. 賃上げをしたのに増減率がマイナスになりました。

A. 起こり得ます。新卒採用を多く行った年度は給与水準の低い層が増えるため、1人あたりの平均は下がる方向に働きます。人員構成の変動を分解して説明できるようにしておいてください。

Q. 男性育休取得率の公表義務は1000人超ではないのですか。

A. 現行の育児介護休業法第22条の2は、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主としています。

Q. 海外子会社の男女賃金差異も書きますか。

A. 公表義務の対象とならない場合は記載を省略できるとされています。連結の範囲と公表義務の範囲を突き合わせて整理してください。

Q. 持株会社はどう書きますか。

A. 改正後の(58-3)bに、子会社の経営管理を主たる業務とする会社について、従業員数が最も多い会社についても同様の事項を会社ごとに区分して記載する旨の定めがあります。

Q. 記載を誤ったら必ず訂正報告書ですか。

A. 金商法第24条の2が準用する第7条第1項は「重要な事項の変更その他…内閣府令で定める事情」を要件としています。重要性の判断基準を金融庁が示した一次情報は確認できませんでした。監査法人と相談して判断することになります。

📄 まとめ

2026年2月20日公布・施行の改正内閣府令により、有価証券報告書の従業員の状況は第4【提出会社の状況】の5【従業員の状況等】へ移り、第二号様式の記載上の注意は(29)から(58-3)へ、第三号様式では⑼が削除されて(39-2)と(39-3)が新設されました。適用は令和8年3月31日以後に終了する事業年度からです。

新設された平均年間給与の対前事業年度増減率は、最近事業年度の平均年間給与から前事業年度の平均年間給与を控除した額を、前事業年度の平均年間給与の額で除して得た割合です。平均年間給与には賞与を含みます。桁数や端数処理の定めは確認できませんでした。

増減率は賃上げ率ではありません。人員構成が変われば動きます。数字が出る前に、何が動かしているのかを分解し、説明できる状態にしておいてください。新設された人材戦略に関する基本方針等の欄は、その説明を置く場所でもあります。

📚 参考(公的な一次情報)

  • 金融庁「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等の公布(令和8年2月20日)と新旧対照表
  • 企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号様式 記載上の注意(58-2)(58-3)、第三号様式 記載上の注意(39-2)(39-3)
  • 金融庁「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(令和5年1月31日)と新旧対照表・パブリックコメント回答
  • 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)第20条
  • 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)第22条の2
  • 金融商品取引法 第24条の2(訂正報告書)
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